佐々木常夫・東レ経営研究所社長が7月9日(金)、ヒューマンキャピタル2010で「今、真に経営に資する『上司力』とは」というテーマで講演します。詳しくは
http://www.nikkeibpm.co.jp/semi/0709/

 東レ経営研究所の佐々木常夫社長は「ビッグツリー」に始まり「部下を定時に帰す仕事術」など立て続けに3冊の本を書き上げた。特に、3冊目の「そうか、君は課長になったのか。」は発行から3カ月で8万部を超えるベストセラーとなった。それはなぜなのか。佐々木氏への直接のインタビューで明らかにする。(本インタービューは日経ビジネスONLINEに掲載された「チーム力と上司力 光る組織の作り方~
佐々木常夫・東レ経営研究所社長に聞く」からの抜粋で構成しています)

 --「そうか、君は課長になったのか。」の3通目の手紙で「志」について語っていますよね。

 初めて課長になったとき、家族の問題で毎日18時には退社しなければなりませんでした。そのときは自分のスキルを高めて、それを部下に叩き込めば効率は上がるだろうと考えていたんです。でも、全然思ったような成果が上がらなかった。そこで気づいたのが、「志」と「パッション」を持たないと部下はついてきてくれないということ。「自分の利益のため、自分の出世のため」に人を動かそうとしてもダメなんです。

 課長とは人を動かすのが仕事です。そのためには、部下の成長や幸せを本気で考えて指導しているんだということが伝わらないとダメ。彼らは動いてくれないし、味方にもなってくれませんよ。

 --今の「本気」という言葉をいたるところで見かけるのですが。

 そうですね。確か6通目の手紙では、自分の信念を「本気で考えて、本気で伝える」ことを書きました。課長になったら、自分なりの「方針」や「信念」を示してほしいのですが、ただ示しただけでは“絵に描いた餅”でしょう。では、どうすればいいか。徹底するまで何度も繰り返しすり込む。そうすることで初めて、その信念が本物になるんですね。そのためには、本気でなければなりません。そうじゃないと、何も始まったことにならないんですよ。