水木 さとみ
ホスピタリティー・トータル・カレッジ理事長

 食事をしたにも関わらず、目の前にあるお菓子をついつい口に運んでしまう、また、空腹感とは関係なく食事の合間に食べ続けてしまうといったことはありませんか?

 実は、このような行動は、ストレスが要因となっていることが考えられます。そこには自律神経系との関わりから説明することができます。ご存知の通り、自律神経系は交感神経と副交感神経に分かれます。交感神経は、物事に集中したり、緊張したり、スポーツ観戦などで興奮している時に優位にはたらきます。

 一方、副交感神経は、食後ゆったりとしている状態や森林浴などでリラックスしている状態に優位にはたらきます。通常、この両者のバランスは保たれているのですが、ストレスが加わると交感神経が優位になり、副交感神経のはたらきが低下していきます。こうした状態から、身体は再び自律神経系のバランスを整えようとします。

 そもそも副交感神経は消化器系が活動するとはたらきはじめるため、“食べる”ことで、その活動を促します。身体を守るために、無自覚的に食べるといった行動は、一種の防衛反応となっているのですが、この行動が習慣化することで生活習慣病を招いていくことも否定できません。

 また、交感神経優位の状態が長く続くことで睡眠困難に陥ります。寝る時間をとっくに過ぎているにも関わらず、なかなか眠れない(入眠困難)、寝たにも関わらず途中目が覚めてしまう(中途覚醒)、夜遅くに寝たにも関わらず早朝目が覚めてします(早朝覚醒)。このような状態は、やがて集中力の低下・意欲の低下を招いていき、さらにストレスを増強していきます。

 さて、こうした状況に陥らないためにも、日ごろのストレスマネジメントが大切です。日常生活のなかで、もし、空腹感とは関係なく、ついものを食べてしまうようであったら、まず、ストレス状態にあるということを自覚しましょう。