細川馨
ビジネスコーチ(株) 代表取締役

 前回は、「傾聴」、「共感」というコーチングの手法を使って、人間理解力を高める方法について解説しました。今回は、コンプライアンス意識が高い組織になるための最終段階として、「ビジョン」と「価値観」についてお話しします。

 以前のコラムでビジネスコーチングモデルについてお話ししましたが、組織の全員が同じ価値観に基づいてビジョンの実現を目指すことができれば、成果を生み出しやすく、なおかつコンプライアンス意識の高い組織になります。

組織の目指す姿――ビジョン

 ビジョンとは、一般的には「将来の展望」のことを指しますが、ビジネスコーチングモデルにおけるビジョンとは、「組織の目指す理想の姿」のことを指します。組織を運営するリーダーの皆さんには、ぜひ、「私のビジョン」ではなく、「我々のビジョン」という視点を持ってほしいと考えています。

 ビジョンに必要なものは次の3つです。

  1. 組織のモチベーションを高めるものである
  2. わくわくするものである
  3. 会社の姿勢が明確に伝わるものである

 ビジョンは組織のモチベーションを高め、その達成に向けて一丸となって進んでいけるように、わくわくするものがいいでしょう。また、会社の姿勢が外部の人に対して明確に伝わるものであることが大切です。そして、事あるごとに「ビジョンに対して今はどの段階にいるのか」を確認することが不可欠です。