入江倫成
株式会社 IPイノベーションズ ビジネス ディベロップメント パートナー

1)インストラクター養成の現実と当然の悲劇

 このコラムでは、3年間の長期予報として、今後必要な優先施策を「組織開発」「社内インストラクターのスキルアップ」「ヴァーチャルクラスルームトレーニングの活用」の3つに絞って、情報提供しています。

 第4回目の今回は、「社内インストラクターのスキル-標準化」がテーマです。

 ところで「インストラクター」は何をもって「インストラクター」となれるのでしょうか。誤解を恐れずに言えば、これまでは"自ら名乗る=自称"もしくは"教育会社が開催しているインストラクター養成講座の受講"の2つの方法がありました。言い換えれば、「名乗った瞬間インストラクター」か「講座を受講した瞬間インストラクター」のどちらかです。

 「"市民のための法律講座"に通ったから弁護士をやっています」という人はいませんし、「自分は歯医者が向いていると思ったので歯科医をやっています」という人もいません。しかし、「インストラクター」はそれが許されています。このような異常な事態を教育会社も企業の人材開発部も放置してきました。

 教育予算削減の現在の環境下で、社内講師で実施する研修が増えてきています。十分な品質を担保できない現状のインストラクター輩出システムでは、(予算削減=)社内講師での実施=研修品質の低下=研修の評価低下=社員のパフォーマンス低下=さらなる予算削減・・・という負のスパイラルに陥ることは目に見えています。

 これ以上の悲劇はありません。