河合克彦
株式会社 河合コンサルティング 代表取締役

 前回、「目標管理の弱みの克服」について述べました。まずはその復習として、克服策として示した「役割目標によるマネジメント」をもう一度おさらいしましょう。概観すると下図のとおりです。

 本人に期待される役割を仕事の特性によって分類すると、(1)変化、前進、改善、改革のような特定業務/売上・利益等数値化できる業務、(2)部門業績に関する業務、(3)定常・基本業務、必須業務――に分けることができます。

 これらの仕事の成果やプロセスを把握するには、それぞれ得意とするやり方に委ねた方がよいのです。(1)変化、前進、改善、改革のような特定業務、売上・利益など数値化できる業務は「個人目標」で、(2)部門業績に関する業務は「部門目標」で、(3)定常・基本業務、必須業務は「役割期待」で把握するのです。この三つを総称して「役割目標」と呼びます。

 このように分けて把握・管理する目的は「見える化」です。「見える化」は「やるべきことの見える化」「プロセスの見える化」「やったことの見える化」が内容となります。「個人目標」「部門目標」「役割期待」に分けることによって「見える化」の明確にします。また「やることの確認」をしっかり行うことにより「やるべきことの見える化」を図ります。

 「プロセスの見える化」は「やることの確認」「やっていることの確認」「やったことの確認」のマネジメントサイクルをしっかり回すことにより実現。「やったことの見える化」は本人の自己評価、本人と上司の意見交換、フィードバックにより「見える化」を図ります。この「見える化」は目標管理のプロセスにもともとある機能で、目標管理のプロセスを評価に広げたという意味があります。

 目標管理を縦糸とすれば、評価は横糸の関係にあります。目標管理と評価はそれ自体にパワーをもっています。この目標管理のパワーと評価のパワーを十分活かすことにより、マネジメントサイクルをしっかり回そうというものです。その目的は企業の満足(企業業績の向上、組織活性化)と個人の満足(自己実現、能力開発、評価の納得性向上)の両方を達成することにあります。

 では、今回の本題である成果把握のポイントについて考えていきましょう。