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21世紀医療フォーラム 良い医者、良い医療を創るプロジェクト
トップページ医療を変える「京都大学臨床研究中核病院構想シンポジウム」開催

「京都大学臨床研究中核病院構想シンポジウム」開催

第7回

2013.09.17 構成:21世紀医療フォーラム取材班 赤堀たか子
文責:日経BP社 21世紀医療フォーラム事務局 エグゼクティブ・プロデューサー 阪田英也

去る2013年2月9日(土)、宝ケ池の国立京都国際会館において、「京都大学臨床研究中核病院構想シンポジウム」が開催された。臨床研究中核病院としては初の試みであり、この事業を広く市民、患者団体、関連病院、業界などに普及・啓発することを目的としている。

開催報告の7回目は、メイントラックで行われた臨床研究中核病院からの報告として、京都大学の川上浩司氏がモデレーターを務めたラウンド・ディスカッションの模様をリポートする。
(構成:21世紀医療フォーラム取材班 赤堀たか子
 文責:日経BP社 21世紀医療フォーラム事務局 エグゼクティブ・プロデューサー 阪田英也)

プログラムはこちら(PDF画像が開きます)

ラウンド・ディスカッション 北大、名大、九大、京大の取り組み

■モデレーター 京都大学 川上浩司 氏

■ディスカッション出席者
北海道大学病院高度先進医療支援センター長 佐藤典宏 氏
名古屋大学副総長 名古屋大学医学部附属病院病院長
名古屋大学大学院医学系研究科病態内科学講座腎臓内科学教授 松尾清一 氏
九州大学胸部疾患研究施設教授 九州大学病院ARO 次世代医療センター長 中西洋一 氏
岡山大学理事・岡山大学病院長 槇野博史 氏
京都大学医学部附属病院探索医療センター探索医療開発部教授 清水 章 氏

川上浩司氏
京都大学 川上浩司 氏
槇野博史氏
岡山大学理事・岡山大学病院長 槇野博史 氏
松尾清一氏
名古屋大学副総長 名古屋大学医学部附属病院病院長 名古屋大学大学院医学系研究科病態内科学講座腎臓内科学教授
松尾清一 氏

川上 まず、オブザーバーとして出席されている岡山大学病院長の槇野氏に、岡山大学の構想について伺いたい。

槇野 岡山大学は、臨床試験中核病院を目指しており、今回はオブザーバーとして参加した。岡山大学の特色は、140年の歴史と250近くの関連病院があることで、それらを生かした臨床研究を推進していくことだ。岡山大学にはある新医療研究開発センターの機能を強化しており、現在は、人材確保に注力している。また、関連病院には200床以上の病院が83あり、全体のベッド数は33000床になることから、こうした関連病院のネットワークをどう生かすかを検討したい。現在、岡山大学がARO機能を強化して、中国四国地方での連携を進めているところだ。また、研究のシーズについても、すでにさまざまなシーズがあることがわかっている。

川上 同じことを異なる地域でやることも意義があるが、それぞれの大学の特徴を生かした取り組みも重要になる。各大学の特徴、強みについて伺いたい。

佐藤 中央から遠いということもあり、北海道内では3つの大学のネットワークが機能しており、北海道という1つの地域として活動している。また、全国の先生方が押さえている以外の地域から連携の話も寄せられており、そうした点が特徴になっている。

川上 名古屋大学の取り組みを伺いたい。

松尾 名古屋大学病院には、500床以上の関連病院が34あり、これらを合わせると2万床にもなり、これが大きな特徴だ。関連病院とは臨床研修をはじめ、さまざまな取り組みを一緒に進めており、これをネットワークに発展させたい。また、中部地区は昔からものづくりが盛んで、中小の医療機器メーカーが多く、全国で唯一、約200社から成るローカルなネットワークを構築し、昔から大学と共同研究を行ってきた。こうした特徴を生かし、機器開発にも取り組んでいきたい。

川上 医療機器やデバイスは、今後の重要なテーマになるので、ぜひ、先鞭をつけていただきたい。では、九州大学はどうか。

中西 我々が他の拠点より先行しているのが、ネットワークの構築に関することだ。11年ほど前にオール九州で、医師主導の臨床試験をサポートする法人を設置した。ここに理事として参加しているのは、九州地区の各大学病院の院長や治験センターのセンター長で、この取り組みはかなり業績を上げることができた。

また、6年前に福岡の4大学をハブに、NPO法人「治験ネットワーク福岡」を設立した。ここに4大学に加え現在、5医療機関が参画している。現在のベッド数では6000強だが、将来は1万床を目指している。すでに稼働しているのがセントラルIRBで、全ての医療機関と相談して承認が得られた事項は、各大学で二重審査をしないことが認められている。

企業からのネットワーク治験のオファーに迅速に対応できる体制も整えているが、まだ実績がなく、企業にはぜひ九州にも関心を持ってもらいたい。研究面では虚血肢の研究が盛んで、学内シーズのファースト・イン・ヒューマンの試験を始めたり、フェーズⅡBの段階にあるものもある。研究体制では、コロラド大学のAROとも協定し、国際的なプロジェクトとしての展開も検討している。

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