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21世紀医療フォーラム 良い医者、良い医療を創るプロジェクト
トップページ医療を変える「ヒト生命情報統合研究~国民の健康の礎となる大規模ゲノムコホート研究~」開催

日本学術会議公開シンポジウム

「ヒト生命情報統合研究~国民の健康の礎となる大規模ゲノムコホート研究~」開催

第4回(6回連載)

2013.06.11 構成:21世紀医療フォーラム取材班 豊原富栄
文責:日経BP社 21世紀医療フォーラム事務局 エグゼクティブ・プロデューサー 阪田英也

1月23日、東京・日本学術会議講堂にて、公開シンポジウム「ヒト生命情報統合研究~国民の健康の礎となる大規模ゲノムコホート研究~」が開催された。

今回のシンポジウムは、日本学術会議が2012年8月に公表した提言「ヒト生命情報統合研究の拠点構築―国民の健康の礎となる大規模コホート研究」を受けて、国民の健康・医療に大きな恩恵をもたらす、あるべき大規模ゲノムコホート研究の姿について、産学関係者を中心に、研究の現状や問題点、将来性についての議論がなされたものである。

第4回は、先端医療振興財団理事長の井村裕夫氏と、京都大学大学院医学研究科附属ゲノム医学センター教授の松田文彦氏の講演をお届けする。
(構成:21世紀医療フォーラム取材班 豊原富栄 文責:日経BP社 21世紀医療フォーラム事務局 エグゼクティブ・プロデューサー 阪田英也)

開催概要

日時:2013年1月23日(水)10:30~17:30
場所:日本学術会議講堂

プログラムはこちら(画像が開きます)

医学・医療の新しい動向―先制医療と大規模ゲノムコホート研究を中心に―

井村裕夫 氏
先端医療振興財団理事長 井村裕夫 氏

先端医療振興財団理事長の井村裕夫氏は、「医学・医療の新しい動向─先制医療と大規模ゲノムコホート研究を中心に─」と題した講演を行った。冒頭、井村氏は、米国家情報会議で有識者によって作られ、2012年に公表されて話題となった「グローバル・トレンド2030:未来の姿」を引用し、「未来を予測する上で3つの重要なポイントがある。1つ目は、個人の権利と能力、つまり個人の力が増大すること。次に、権力は拡散し、世界でイデオロギーを握る国はなくなること。最後に、食糧や水やエネルギーに対する重要性が増すことだ。そして、この全てに関連するのが健康である」と指摘した。

健康の重要性が世界的な議論となる中で、日本における健康への取り組みについて、井村氏は人口構成に目を向け、「これまでの経済成長は人口ボーナス社会の特徴であり、社会保障の負担が少ない状況でこそできたことだ。しかし、今後の日本は15~65歳の生産年齢人口が減少傾向に向かう。そうなれば医療費や社会保険料、特に医療や介護の費用負担が顕著に伸びるだろう。こうした人口オーナス(重荷)社会では、健康を守るための方針がこれまでとは異なってくる。医学の重要課題は変化し、混合診療や個人の特徴に合わせた治療法、再生医療の導入が必要になる」と問題点を提起した。

では、このような社会において、医学や医療のあり方とは具体的にどのように変化するのか。井村氏は、「加齢に伴う慢性疾患、日本で言う生活習慣病とは遺伝素因に環境因子が加わり、長い経過と共に発症するものだ。これまでは生活習慣の改善といった旧来の発症予防や早期治療によって対策が取られてきた。しかし、最近は、胎生期や生後すぐの環境が病気の発症と深く関わっているとの見方が出てきた」と紹介。そして、今後、先制医療と大規模ゲノムコホートがヒトの健康に役立つ可能性を次のように示した。

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