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21世紀医療フォーラム 良い医者、良い医療を創るプロジェクト
トップページ医療を変える「ヒト生命情報統合研究~国民の健康の礎となる大規模ゲノムコホート研究~」開催

日本学術会議公開シンポジウム

「ヒト生命情報統合研究~国民の健康の礎となる大規模ゲノムコホート研究~」開催

第2回(6回連載)

2013.04.09 構成:21世紀医療フォーラム取材班
文責:日経BP社 21世紀医療フォーラム事務局 エグゼクティブ・プロデューサー 阪田英也

1月23日、東京・日本学術会議講堂にて、公開シンポジウム「ヒト生命情報統合研究~国民の健康の礎となる大規模ゲノムコホート研究~」が開催された。

今回のシンポジウムは、日本学術会議が2012年8月に公表した提言「ヒト生命情報統合研究の拠点構築―国民の健康の礎となる大規模コホート研究」を受けて、国民の健康・医療に大きな恩恵をもたらす、あるべき大規模ゲノムコホート研究の姿について、産学関係者を中心に、研究の現状や問題点、将来性についての議論がなされたものである。

第2回は、東京大学大学院新領域創成科学研究科教授の高木利久氏、島津製作所田中耕一記念質量分析研究所所長の田中耕一氏による講演の模様をお届けする。
(構成:21世紀医療フォーラム取材班 文責:日経BP社 21世紀医療フォーラム事務局 エグゼクティブ・プロデューサー 阪田英也)

開催概要

日時:2013年1月23日(水)10:30~17:30
場所:日本学術会議講堂

プログラムはこちら(画像が開きます)

データ駆動型の研究を支える統合データベース

高木利久 氏
東京大学大学院新領域創成科学研究科教授 高木利久 氏

東京大学大学院新領域創成科学研究科教授の高木利久氏は、国の統合データベースプロジェクトに携わった経験を踏まえ、ヒト生命情報統合データベースを構築する際の解決すべき課題について解説した。

近年、シークエンスデータやイメージデータといったデータに加え、論文などの知識も爆発的に増えており、そのデータベース化が世界で進んでいる。莫大なデータが容易に集められるようになった結果、研究のあり方も従来の仮説駆動型からデータ駆動型に変わりつつある。データ駆動型の研究から新しい知識を創出するためには、その拠りどころとなる統合データベースをいかに構築していくかが重要になることから、日本では、2006年から内閣府に設置された総合科学技術会議の指導の下、文科省、経産省、農水省、厚労省の四省を中心とした「統合データベースプロジェクト」が進められている。

フォーマットやオントロジーの整備が不可欠

高木氏は、このプロジェクトを進める中で浮上してきた、統合データベース構築上の課題について紹介した。

1つ目は、フォーマットの統一が難しいという点だ。生命情報は多様で、これらをどういうフォーマットや意味付けで計算機の中に入れるかが課題になる。ゲノムであれば文字の並び、タンパクであれば座標データで表現できるが、それ以外の情報は表現が難しい。例えば、分子間相互作用などは、文脈の情報をきちんと記載しなければデータとして利用できない。しかし、現時点では、統一されたフォーマットがないため、世界中でばらばらのデータベース構築が進んでいる。

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