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21世紀医療フォーラム 良い医者、良い医療を創るプロジェクト
トップページ医療を変える京都大学医学研究科特任教授の本庶佑氏が
ロベルト・コッホ賞を受賞

「免疫応答の解明」に業績

京都大学医学研究科特任教授の本庶佑氏が
ロベルト・コッホ賞を受賞

2012.12.25 構成:21世紀医療フォーラム取材班
文責:日経BP社 21世紀医療フォーラム事務局 エグゼクティブ・プロデューサー 阪田英也

21世紀医療フォーラムの代表世話人のお一人であり、京都大学医学研究科特任教授、静岡県公立大学法人理事長である本庶佑氏が、ロベルト・コッホ賞を受賞された。去る11月9日にベルリンのブランデンブルグ・アカデミーホールにおいて行われた授賞式の模様と、本庶氏の功績について紹介する。
(構成:21世紀医療フォーラム取材班
文責:日経BP社 21世紀医療フォーラム事務局 エグゼクティブ・プロデューサー 阪田英也)

ベルリンのブランデンブルグ・アカデミーホール
ベルリンのブランデンブルグ・アカデミーホール
授賞式でのスピーチ
授賞式でのスピーチ

 ロベルト・コッホ賞は、ドイツの医師、細菌学者のロベルト・コッホが自身の結核に関する研究をサポートしてもらうことを目的に設立し、現在、ドイツ最高の医学賞の一つであり、国際的にも権威の高い賞である。

今回の受賞は「免疫応答の解明」に関する一連の業績によるもので、本庶氏は1978年にクラススイッチにおける抗体遺伝子の遺伝子再構成モデルを発表した後、1980~1982年にそのDNA構造の解明によりモデルを完全に証明した。

その後、クラススイッチの制御に関わるサイトカインIL-4およびIL-5の分子構造と機能の解明を行った。さらに、2000年にactivation-induced cytidine deaminase (AID)を発見し、これが抗体のクラススイッチと体細胞突然変異の両者に必須の遺伝子であることを証明。また、AIDはヒトにおける発癌の原因にもなりうることが報告された。

この一連の研究は、獲得免疫における抗体記憶の形成、すなわち、ワクチンが何故効くかということの基本的な仕組みを明らかにしたものである。本庶氏は、現在もこの抗体多様化における遺伝子の変異導入のしくみとゲノム不安定化の関連について、研究を続けられている。

ロベルト・コッホ賞を授与される本庶佑氏
ロベルト・コッホ賞を授与される本庶佑氏
ロベルト・コッホ賞を授与される本庶佑氏

尚、これらの業績に対して、1996年学士院恩賜賞を授与され、2000年文化功労者の顕彰を受け、2001年米国ナショナルアカデミー会員、2003年ドイツ自然科学者アカデミー(レオポルディナ)会員、2005年日本学士院会員に選定されている。

■京都大学医学研究科特任教授
本庶佑氏の業績

1971年京都大学医学研究科博士課程修了後、米国のカーネギー研究所客員研究員、NIH客員研究員、東京大学医学部助手、大阪大学医学部教授等を経て、1984年京都大学医学部教授に就任。以降、京都大学遺伝子実験施設長、医学研究科長・医学部長に就任し、2005年退職、医学研究科客員教授となり、現在に至る。その他、文部科学省高等教育局科学官、日本学術振興会学術システム研究センター所長、内閣府総合科学技術会議議員を歴任した。
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