各省庁が事業報告と2012年度の取り組みを説明――JAMINAセミナー2012
内閣官房、総務省、厚労省、経産省の各担当者が講演
日本医療情報ネットワーク協会(JAMINA)は4月17日、東京都内で第9回JAMINAセミナー2012を開催した。同セミナーには内閣官房、総務省、厚労省、経産省の各担当者が出席し、医療分野における各省庁の2011年度の事業報告を中心に、今年度の取り組みについて説明。「どこでもMY病院」構想、「シームレスな地域連携医療」の実現に向けた各省庁の具体的な取り組みや成果を発表した。
内閣官房情報通信技術(IT)担当室の内閣参事官 有倉陽司氏は、医療情報化に関するタスクフォース(主査:岐阜大学大学院教授 小倉真治氏)における2011年度の活動内容(検討事項)を説明した。同タスクフォースでは作業部会を設置し、「どこでもMY病院」「シームレスな地域連携医療」「レセプト情報等の活用による医療の質の向上」の3点について、より具体的な検討を行っている。
その1つが、「どこでもMY病院」構想における糖尿病を対象とした「個人参加型の疾病管理サービス」について。特に重点的に検討されたのが、「どこでもMY病院」糖尿病記録で取り扱うデータセットの構造だという。データセットは、(1)氏名・年齢・性別など共通基本情報、(2)医療機関から提供される臨床データ、(3)医療機関から提供される追加データ・コメント、(4)健診センター等から提供される健診データ、(5)患者が自ら登録する自己管理データで構成される。
「(2)は糖尿病記録のコアになるもので、日本糖尿病学会と医療情報学会とで合同委員会を設けて、記録の用途も含め糖尿病において共通に必要な最低限の項目を選定した。これら5つのデータと併用して、電子版お薬手帳を用いることが可能になる」(有倉氏)。なお、データセットの詳細は作業部会で検討を重ね、取りまとめ段階に入っているという。
また、「シームレスな地域連携医療」においては、2011年度は標準的なアーキテクチャが検討された。特に、(1)二次医療圏レベルのネットワークの出入口にあたる外部情報連携ゲートウエイ、(2)二次医療圏レベルを超えた連携における連携ハブ、(3)二次医療圏レベルを超えた連携における地域連携ネットワークのバックアップ活用の3点について検討された。「こうした技術的な検討に加え、実際に複数の医療連携ネットワークが連携する際には、医療圏ごとのセキュリティポリシーの違いや契約・同意の形態、運営作業の問題など、運営面での検討が重要だと議論された」(有倉氏)。
総務省における医療ICTに関する取り組みについては、総務省情報流通行政局情報流通振興課情報流通高度化推進室室長 吉田恭子氏が説明した。総務省は、医療健康情報活用基盤構築事業を推進しており、そのモデル事業として2011年度は香川県高松市を中心とした地域において処方情報の電子化・医薬品連携事業(参照記事1、参照記事2)、広島県尾道市を中心とした地域での「天かける」医療・介護連携事業、島根県出雲市を中心とした地域での共通診察券事業を実施してきた。「2011年度3次補正予算もあるので、それを活用しながら今年度もこれらの実証事業を継続していく予定。それにより、広域共同利用型の医療情報連携基盤の技術仕様を策定して、医療情報化関係の標準化団体と連携の上で全国へ普及展開して行きたいと考えている」(吉田氏)と述べた。
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