トップ > 梶原しげるの「プロのしゃべりのテクニック」 > 梶原しげる:「家を建てる」が「生きる希望」に!86歳被災男性が病の妻に捧げた「新居の夢」の行方

梶原しげるの「プロのしゃべりのテクニック」ビジネス

梶原しげる:「家を建てる」が「生きる希望」に!86歳被災男性が病の妻に捧げた「新居の夢」の行方(3/6ページ)

2015.04.02

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

「家を新築する」ことで妻に「生きる望み」を与えよう

 86歳の桑折さんの前には、少なくとも3つの壁が立ちはだかっていた。

1:病院にいられるのもあとわずか。
2:介護施設への入所は難しい。
3:借り上げ住宅でさえ、あと1年で出て行かなければならない。

 桑折さんは腹を決めた。

「妻を介護しリハビリのできる家を、自前で作るしかない!」

 番組は「夫の人生をかけた最後の大仕事」に密着する。

 決断したら早かった。桑折さんは農協の貯金を解約。お金を作った。自らオールバリアフリーの平屋建て住宅の図面を引いて地元工務店に工事を依頼。

 設計上最優先したのは、左右に手すりのある長い廊下を家の中心に作ること。妻の歩行機能を回復させるリハビリ訓練を自宅でも継続させようというのだ。

 明るい日差しの入る場所に、アイランド型最新システムキッチンも用意した。

「これを見たら、思わず車いすから立ち上がって料理を始めたくなるさ!」

 「家を新築する」ことで妻に「生きる望み」を与えようと必死だったのだ。

 1日3回見舞う妻の病床で、夫は「夢のマイホーム」を繰り返し語って聞かせた。妻の「治りたい」という意欲を高めるためにはこれが一番だと思っていた。

 妻の病状がなかなか回復しない大きな理由は、老後の支えだった59歳の息子を津波で亡くしたことだった。妻にとっての悲しい出来事はこれが2度目だ。

  • このエントリーをはてなブックマークに追加
  • ログイン
  • マイフォローとは?
nikkei BPnet 会員サービス
トピックを選ぶ!フォローする 自分のメディアを組み立てる! マイフォロー

ランキング一覧を見る

おすすめ情報【PR】

締切間近のセミナー