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田原総一朗の政財界「ここだけの話」ビジネス

田原総一朗:「イスラム国」人質事件で政府批判を許さないのは危険だ(5/5ページ)

2015.02.05

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政府に言うべきことは言わなければいけない

 第二次世界大戦中、日本の新聞は戦争批判をしなかった。政府批判をできなかったのはだらしなかったのだが、それを教訓とすれば、メディアも世論も言うべきことは言わなければならないのだ。「イスラム国」と「準戦争状態」に入ったということだけで、政府批判をしにくくなっているのは危ない状況といわざるを得ない。

 いま新聞もテレビも、安倍首相の言動を批判しにくくなっているように思える。2月4日付の産経新聞には、「『イスラム国寄り』?発言 野党・元官僚続々」といった記事や「産『法整備を』読『自己責任も』 朝・毎・日は政府の対応に疑義」といった記事が掲載された。つまり、政府批判をすれば「イスラム国」寄りだということになってしまうのである。

 「イスラム国」という卑劣極まりないテロ組織に対して、日本は国際社会と連携しながら毅然と対応していかなければいけない。

 同時に、政府に対して言うべきことは、きちんと言わなければいけない。そうしなければ、かつての大戦時のように日本のあり方を誤らせてしまうおそれがある。私はそのことをいま強調しておきたい。

田原 総一朗(たはら・そういちろう)
田原 総一朗(たはら・そういちろう)

 1934年滋賀県生まれ。早大文学部卒業後、岩波映画製作所、テレビ東京を経て、フリーランスのジャーナリストとして独立。1987年から「朝まで生テレビ!」、1989年からスタートした「サンデープロジェクト」のキャスターを務める。新しいスタイルのテレビ・ジャーナリズムを作りあげたとして、1998年、ギャラクシー35周年記念賞(城戸賞)を受賞。また、オピニオン誌「オフレコ!」を責任編集。2002年4月に母校・早稲田大学で「大隈塾」を開講。塾頭として未来のリーダーを育てるべく、学生たちの指導にあたっている。
 著作に『ドキュメント東京電力』(文春文庫)『塀の上を走れ―田原総一朗自伝』(講談社)『元祖テレビディレクター、炎上の歴史(文藝別冊)』『日本人と天皇 昭和天皇までの二千年を追う』など多数。
 近著に『安倍政権への遺言』(朝日新書)『戦争・天皇・国家』(角川新書、猪瀬直樹氏との共著)『人の心を掴む極意』(海竜社)がある。
Twitterのアカウント: @namatahara

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