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MBA講座:「チーム作り」の最初の本質とは何か?(西條剛央連載 第1回)(7/7ページ)

リーダーに頼らず自立的に動く!「しなやかなチーム」の作り方

2014.11.12

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リーダーに頼らない自立的なチーム作りに必要なこと

 実際、本当に目的に忠実になれば、活動の自由度はかなり広がるのである。なぜならそこには“自分達の手で”被災された方々が自立した生活を取り戻すサポートをすることとは書いていないためだ。そのため「ふんばろう」では、自分達でも50以上のプロジェクトを実施するとともに、現地で信頼と実績のある団体20以上の「ふんばろう」外の他団体にも資金提供を行ってきた。そのほうが簡単かつ確実に現地のために役立つことができるためだ。

 自社利益の追究を目的にする会社なら、株主の利益にも直結するため文句をいう人は当然出てくるだろうが、サポータークラブの会員もその目的を理解していたためであろう、そのことに対して文句をいう人はただの一人もいなかった。とにかく、現地のために役立てば良いという本質からぶれないことで、活動の自由度は格段に広がったのである。

 人間は把握した本質に沿って行動する(本質の行動規定性)。したがって、物事のキー・ポイントを明晰に理解することで、そのポイントからぶれずに、自覚的に実践することができるようになる。そして本質を包含した「目的」は、どんな状況でもそこに立ち戻ってゼロベースで考え、しなやかに行動することを可能にしてくれる。リーダーに頼らない自立的なチーム作りに必要なことは、まずそのチームの目的を明確化し、それをメンバーに常に意識させ、それを基点にそれぞれが判断できるようにすることなのである。

 次回は「目的」と似て非なるコトバである「理念」と「ビジョン」とは何か、その本質を捉えていき、それらが「しなやかなチーム作り」にどのように役立つのか論じる。

■お知らせ

(1)2014年11月「ふんばろう東日本支援プロジェクト」は2014ベストチーム・オブ・ザ・イヤーを受賞した。組織作りの活動を紹介した関連記事は以下。
「なぜ10万人がリーダーに頼らず自律的に動けたのか?--未曾有のボランティアチーム『ふんばろう東日本支援プロジェクト』の挑戦」
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(2)本質行動学を体系的に学べる機関として「本質行動学アカデメイア」がある。講演やワークショップのご依頼はこちらまで。

西條 剛央(さいじょう・たけお)
西條 剛央(さいじょう・たけお)

  早稲田大学ビジネススクール客員准教授。2004 年早稲田大学大学院人間科学研究科で博士号(人間科学)取得。2009年より早稲田大学大学院商学研究科ビジネス専攻専任講師、2014年より現職。専門は組織心理学、哲学。
 2011年、東日本大震災をうけて、独自に体系化した構造構成主義をもとに「ふんばろう東日本支援プロジェクト」を設立、物資支援から重機免許取得といった自立支援まで50以上のプロジェクトからなる日本最大の総合支援組織に育てあげた。
 2014年、世界的なデジタルメディアのコンペティションである「Prix Ars Electronica」のコミュニティ部門において、最優秀賞にあたるゴールデン・ニカを日本人として初受賞。「2014ベストチーム・オブ・ザ・イヤー」を受賞。
 著書に『構造構成主義とは何か』(北大路書房)、『質的研究とは何か』(新曜社)、『人を助けるすんごい仕組み--ボランティア経験のない僕が、日本最大級の支援組織をどうつくったのか』(ダイヤモンド社)など多数。講演やワークショップ等のご依頼は「本質行動学アカデメイア」まで。

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