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梶原しげるの「プロのしゃべりのテクニック」ビジネス

梶原しげる:【296】農業研修で「田舎と都会をつなぐ受け皿作り」目指すNPO法人「えがおつなげて」の挑戦(5/6ページ)

2014.04.24

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企業からは社員研修をかねた農業体験依頼が殺到

 話題が話題を呼び、企業団体から「社員研修をかねて農業体験をさせたい」との問い合わせが殺到することになった。

 曽根原さんは本格的に「田舎と都会をつなぐ受け皿作り」を考え始める。

 それが現在のNPO法人「えがおつなげて」となった。

 おりしもCSR(企業の社会的責任)という言葉がしばしば聞かれるようになった。バブル時代のように「儲けりゃ、なんでもあり」という企業は世間から疎まれる。顧客や、株主や、従業員はもちろん、何より社会の健全発展に寄与することが企業の使命と言われる。「自然環境や食の安全」への関心の高まりとともに「田舎」への注目度が増して来た。

 都会と田舎の橋渡し、コーディネーターとしての曽根原さんの果たす役割が自然に高まって来てしまった。

 企業も個人も、まずは「農業体験ツアー」から。耕作放棄地での「開墾作業」という激務からスタートする。しかも曽根原さんの農場を助ける、いわば「ボランティア」にもかかわらず、しっかり「ツアー代金」を取られる。ここが面白い所だ。これまでの価値観と180度違う。「お手伝いすれば多少なりともアルバイト代がもらえる?」ではない。「お手伝いさせてもらうためにお金を払う」という発想の転換が実に今日的だ。

 開墾したり、柵を作ったり、「働かせてもらった代金」を、都会の人は嬉々として払って行く。「労働は苦役ではなく、楽しみなのだ」「楽しませてもらった対価は支払うものなのだ」。これがここでの当然のルールとなった。「お金=報酬」とは無縁の世界。実に真っ当だと感じる。安全に働いてもらうための環境づくりに曽根原さん達スタッフは力を尽くすのだから当然といえば当然なのだが。

 「働くことがありがたい」「汗をかかせてもらって感謝」という「働く原点」がここにある。ここでは「働くモチベーションが内発的動機」となっている。

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