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「頭が痛い」ときの自己診断~その痛み、放っておいても大丈夫か?医療

第5回 薬物乱用頭痛とは~頭痛薬に頼りすぎてはダメ(4/5ページ)

2014.03.19

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治療:原因薬物の中止および予防と治療に努める

 患者のなかには病院の処方薬、市販薬を含め、5種類以上の頭痛薬を服用する例もあるという。「まずは患者さんの元々持っている頭痛が何かを画像診断を含めきちんと調べ、もし薬物乱用頭痛と診断したならば、基本的には原因薬物の中止を行います。そして薬物中止後に起こる頭痛への対応と頭痛予防薬投与を行います」(吉井氏)。

 例えば、基礎疾患に片頭痛がある場合には、片頭痛の予防効果のあるカルシウム拮抗剤、抗てんかん薬、抗うつ薬などを用いる場合もある。緊張型頭痛が基本にある場合は、抗うつ薬などを少量から用いる場合もあり、症状や元々持っている頭痛に合わせて治療を行う。また、片頭痛が基礎にある場合は、発作時の治療を見直すことも大切だ。吉井氏は、「片頭痛にはトリプタン製剤という非常に有効な治療薬があります。頭痛が多ければ片頭痛予防薬と治療薬であるトリプタン製剤を用いて治療を行います。多くは頭痛のコントロールがうまくいき、薬物乱用性頭痛になることが少ないはずです。患者さんにもう一度服薬指導と治療方法、教育を徹底することで頭痛をうまくコントロールすることができます」と解説する。

 ただ、最近はトリプタン製剤が原因となる薬物乱用性頭痛も現れている。その場合は、別のタイプのトリプタン製剤に切り替えたり、作用効果が長いトリプタン製剤と作用効果が短いトリプタン製剤を頓用で用いたりし、使用方法をしっかり患者に理解してもらうことから始めるという。 吉井氏は、「薬物乱用頭痛の場合、原因薬物を中止し予防薬・治療薬を内服してもなお、約1週間は辛いこともありますが、その時期を超えると多くは楽になってきます。そのため『一時は辛いが大半は楽になる』ことを患者さんに教えます」といい、そのことにより目標ができて、患者は前向きに頭痛治療に参加するようになるのだという。

 最期に吉井氏は、「薬物乱用頭痛の治療は頭痛の専門医からみても難易度の高い疾患です。再発率は治療後約31~45%あり、離脱後も定期的な教育と、状況の確認をしなければいけません。自分は頭痛持ちだからとあきらめないで、正しい知識を持ち、かかりつけの医師と相談しながら治療を続けることは重要です」と訴えた。

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