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梶原しげる:【289】編纂者達が命がけで拾い集めた言葉の饗宴!「辞書」には<現実>がぎっしり詰まっている!(7/8ページ)

2014.03.06

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<言葉の写生>にこだわる

 ケンボー先生は、辞書で表す言葉の意味の解説をそれまでの抽象的なものから現実的なものに徹底させる方針を貫いた。読者が普通に生活する中で、だれもが無理なく言葉のイメージをつかみ取れるような<言葉の写生>をしてみせる。<要するにこれは~だ>と説明できる記述で独自の辞書を!との決意だ。

 三国の言葉は「伝わりやすい」のが特徴だ。「ありありと絵が浮かぶような表現」は我々が物事を他者に伝える際にも求められる「伝達のスキル」そのものだ。

 ケンボー先生の遺志を継ぎ最新の三国の編纂を担当している、友人の飯間浩明さんはこんな風にもおっしゃっている。

 「三国はシンプルに対象の特徴をとらえた似顔絵のような感じ。小学生や中学生にも分かり、かつ大人にも不足の無いように説明する。この(ケンボー先生の作り上げた)方針は、現在の私達も遵守しています」

 かつての国語辞典は、時に高尚すぎて近づきがたいものがあった。無味乾燥でリアリティーがないからそのまま会話に使えないものもあった。

 例えば「水:水素2酸素1の割合で化合して・・」との説明からは、よほどの科学好きを除けば、小中生はもとより、大人の一般読者も首を傾げる。飲んだり、浴びたりする、生活で親しむ<水>をイメージできない。

 ケンボー先生は水をこう説明している。

 「水:我々の生活になくてはならない、すき通った冷たい液体」(三国初版)

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