トップ > 小宮一慶の「スイスイわかる経済!“数字力”トレーニング」 > 物価目標2%達成は困難 異次元緩和“第2弾”は行われるのか

小宮一慶の「スイスイわかる経済!“数字力”トレーニング」ビジネス

物価目標2%達成は困難 異次元緩和“第2弾”は行われるのか(1/7ページ)

2013.11.29

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

 日銀の黒田東彦総裁が、11月21日の金融政策決定会合後の記者会見で、「物価目標2%の達成が難しくなった場合でも、金融政策の余地はある」と発言しました。将来的に追加金融緩和を行う可能性を示唆したのです。
 私は、物価目標2%の達成は非常に難しいどころか、来年以降は「消費者物価指数(前年比)」が伸びなくなる可能性があると考えています。そういう点では、追加緩和は高い確率で行われるのではないでしょうか。
 今回は、インフレ率の動向と、追加緩和が経済に与える影響について考えていきます。

黒田日銀総裁が、追加緩和を示唆しはじめた

 日銀の黒田総裁が、前回の日銀政策決定会合の後で、物価目標2%の達成が難しい場合は、追加緩和を行う可能性があると示唆しました。現時点では否定していますが、将来の追加緩和に含みを残したのです。

 皆さんもご存じのとおり、日銀は今年4月に異次元の金融緩和を発表した時、「インフレ率2%」という目標を掲げました。物価を毎年継続的に2%上げていくということです。

 今のところ、日銀はインフレ率2%の達成について自信を含ませる発言をしていますが、私は非常に難しいのではないかと考えています。

 「消費者物価指数(前年比)」を見てください。日銀が目指しているのは、この数字が2%まで上昇することです。この推移を見ますと、異次元緩和がスタートした4月を過ぎたあたりから、じわじわと上昇してきていることが分かります。直近の数字では、8月は0.8%、9月は0.7%となっていますね。

 このまま順調にいけば、インフレ率は上昇し続けるのではないかと考える人もいらっしゃるかもしれません。しかし私は、インフレ率は今後、低下に転じる可能性があると考えているのです。

 このコラムでは何度も説明していますが、消費者物価が上昇し続けている最大の理由は、輸入物価の上昇です。「輸入物価指数」を見てください。今年の1月あたりから、2桁増がずっと続いていますね。最近では前年比で17%前後です。

 この主な理由は、円安です。「円相場(対ドル)」を見ますと、ちょうど一年前である昨年11月の平均レートは、80.87円でしたが、それ以降、徐々に円安が進み、今年5月には101円台となりました。そして、最近(11月27日現在)も101円台の水準が続いています。このように急速に進んだ円安によって、輸入物価が上がっているのです。

  • このエントリーをはてなブックマークに追加
  • ログイン
  • マイフォローとは?
nikkei BPnet 会員サービス
トピックを選ぶ!フォローする 自分のメディアを組み立てる! マイフォロー

ランキング一覧を見る

おすすめ情報【PR】

締切間近のセミナー