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梶原しげる:【274】久松農園が目指す「たくましい野菜作り」に、TPPに負けない日本農業の未来を見た!(1/7ページ)

2013.11.14

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エリートサラリーマンが脱サラ農業へ

久松「これを受け取っていただきたいのですが」

上司「「退職願……え?! 君元気一杯働いていたじゃないか。何か不満でもあったのか?」

久松「いえ、有機農業をやってみたいと思いまして」

上司「え?農業?!農産品の輸出入?じゃなくて?土を耕すあのお百姓さん?本気か?優秀な君のことだから、キャリアアップとかヘッドハンティングならまだしも、なんで農業なの???」

部下「はい。まえから興味がありまして」

上司「何だかなあ……ま、その目を見ると引き止めるのは難しそうか。うーん、ま、あ~頑張れ……」

 『キレイゴトぬきの農業論』(新潮新書)が話題の久松達央さんを茨城の畑に訪ねた。現在茨城の久松農園を経営する久松達央さんが15年前、慶応大学経済学部を卒業後入社した超一流企業を退社したときの様子を私はこんな風に想像してみた。

 若手の中でもバリバリ働く久松さんが「キャリアアップ」を計って外資に行くなどは想像の範囲だっただろうが、「エリートサラリーマン」が「キャリアダウン」ともいえる「農業」に転じるとはよもや思わなかっただろう上司。しかしバブル世代のオヤジ達がムダな会議でグダグダ時間をつぶすのに付き合わされ、当時の久松さんはうんざりしていた。
 大事な人生の時間をこの会社でのほほんと過ごすことが自分の人生や社会のため役に立つとは到底思えなかった。むなしさを癒すため参加した農業体験が妙に肌にあった。「脱サラで農業」が頭に浮かび即実行に移したという。

 「不意をつかれた上司」は引き止める言葉を失ったのだろう。退職作戦は思いのほかうまくいった。

 しかし家族の説得は難航した。実の両親は昔から無鉄砲な久松さんのことを知っていたから渋々受け入れたようだ。ところが奥様側の両親の猛反対は相当こたえた。

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