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和田秀樹 サバイバルのための思考法ビジネス

和田秀樹:オリンピックに躍らされない子供教育(4/7ページ)

2013.09.19

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かつて学力世界一が、今ではアジア最下位クラス

 で、現在に至るわけだが、日本という国は、選挙のたびに、どこかの政党が大勝ちすることをみてもわかるように、振り子の振れ幅が非常に大きい国のようだ。

 東京オリンピックのころは、スポーツをする余裕があるなら勉強という感じで、受験生の勉強のやり過ぎが心身に悪いことが問題にされた。その代わり、学力は世界一に達する勢いで、アジアのほかの国が貧しかったこともあって、少なくとも学力ではアジア諸国を圧倒していた。

 ところが現在では、子供の数が減ったのに、大学の定員が増えたこともあり、私立大学の6割が定員割れ、実際には定員の2倍くらいの合格者を出すので、受験して落ちる大学というのは2割程度とされている。早稲田、慶応クラスの大学でも、AO・推薦・付属校からの進学が7割に達し、通常の受験競争を経ての入学はわずか3割に過ぎない。

 このような受験圧力の緩和だけでなく、文部省(現文部科学省)も、子供の勉強への負担軽減に努める政策を行うようになった。その集大成とされるのが、2002年施行の、いわゆる「ゆとり教育」である。

 当然、学力は大きく低下する。かつては、様々な国際調査で日本人の学力は世界一とされていたのだが、1999年の国際数学・理科教育動向調査(TIMSS)で、中学生の学力が参加するアジアの国々で最下位になったのを皮切りに、経済協力開発機構(OECD)の行う国際学力調査(PISA)でも、2003年以降、義務教育卒業生の数学的リテラシーがアジアの加盟国のなかで最下位に甘んじるようになった。最新の2009年PISA調査では、科学的リテラシーが韓国にわずかに勝っているものの、自国語の読解力はアジア最低レベルである。

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