トップ > 上司の言い分vs部下の言い分 > 上司VS部下:最終回 「上司と部下がわかりあう」にはどうしたらよいのか

上司の言い分vs部下の言い分ビジネス

上司VS部下:最終回 「上司と部下がわかりあう」にはどうしたらよいのか(4/6ページ)

2013.09.17

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

 上司、部下の距離は遠く離れてしまっているようです。どうすればよいか考えましょう。

上司への提案

 私もかつて企業の中で管理職をしていました。恥ずかしながら、ここでの「上司の言い分」と同じようなことを思った記憶があります。でも、そのような考え方をしていては、部下のためにならないだけでなく、自分のためにもよくありません。ひとつずつ、見ていきましょう。

1.プレイングマネージャー
 現代の管理職の問題の多くは、ここから派生しています。管理職がエースで4番バッターを兼ねている職場を数多く見てきました。部下に任せるには、手間をかけて説明しなくてはならず、手間をかけても結果は出ない。しまいには、尻拭いまでするはめになる。だったら、自分でやった方が早い。こう考えるのも無理はありません。

 でも、管理職の皆さんは、これからも、そんなに頑張れるのでしょうか。おそらく、来期の目標は、今期より10%は困難になるはずです。そして、その次はまた10%増とハードルは上がります。多くの管理職はいまでもプライベートを犠牲にしてまで、Maxに頑張っていることでしょう。年齢も重なる中で、1割、2割と頑張りを上積みできるのでしょうか。

 ここで、単純計算をしましょう。5人の部下がいるとします。自分が10%アウトプットを増やすより、部下に2%ずつ増やしてもらった方が合理的ではないでしょうか。

 管理職がエースで4番、部下は下請けというチームはいずれ破たんします。いまこそ、考えを変えるときです。「部下が結果を出せないのは、自分の指示や指導に改善の余地があるから。改善すれば部下は結果を出せるようになる」と考えましょう。プレイングの比重を落とすことは、いつかやらねばならないことです。

2.部下を見る
 現代の管理職にとって部下の状況を把握することはとても難しい課題です。多くの仕事がパソコン、タブレット、スマホの中で進んでいき、近くで見ていても何が起こっているのかわかりません。部下がいま何の仕事をしているのかさえ把握することが難しく、後ろからパソコンを覗き込めば嫌がられます。

 状況把握のための唯一の頼みは、部下が情報提供をしてくれることです。そのためには、2つの方法があります。ひとつは、「報連相」を義務と課し、履行を強く求めること。もうひとつは、部下が進んで情報提供するような環境を作ること。当然、後者がベターです。報連相を義務と課したところで、上がってくる情報は、量が少なく、バッドニュースは隠されます。

 情報提供に「ありがとう」「サンキュー」のひとことを返し、相談されれば、よく聞き、よいアドバイスやフォローができる自分でいる。そうすれば、自然と部下から情報が集まり、状況把握ができます。これが部下を見ることにつながります。

 そして、もうひとつ。部下を見るなら良いところを見ましょう。人材育成の基本コンセプトは「美点凝視」です。部下を全取り替えしたいと思っているうちは、ひとりの部下も育てられません。1点で構いません。一人ひとりの良いところを見つけましょう。

 自分のコピーを作るという考えも捨ててください。部下のキャラクターは自分とは異なります。無理にコピーにしようとすれば、小さく、ゆがんだコピーができるだけ。部下一人ひとりの強みをうまく引き出し育ててこそ、一流の管理職です。

3.責任をとる
 最近「責任は私がとる」と言ったことがありますか。このセリフは部下が上司から聞きたいセリフのNo1です。でも、このセリフを言う管理職はめったにいません。

 気持ちはわかります。管理職の皆さんにも生活があります。景気が少し上向いてきたとはいえ、ビジネス環境は決してよくありません。そんな中で、詰め腹を切らされてはたまりません。

 ただ、考えてみてください。そもそも、管理職になった瞬間から責任をとる立場になっているのです。「責任は俺がとる」と言おうが言うまいが、責任はとらなくてはなりません。ならば言いましょう。たまには「責任は私がとるから君がいいと考えるやり方で思い切ってやってみろ」と。部下はそれを待っています。

 上司というのは不思議なものです。かつては部下であったのに、上司になったとたんに、部下だった時の気持ちはどこかに消えてしまいます。でも、自分の中の深いところに、部下時代の記憶は残っています。たまに、思い出してみるのもよいでしょう。

 管理職としての喜びは、渦の中にいるときは感じにくいもの。後になって「あの時、管理職をやってよかった」と言える日を迎えるために、いまを充実させましょう。

上司への提案

  • プレイングマネージャーのプレイング比率を落とす
  • 部下が情報を持ってくるように仕向ける
  • 話を聞いてフォローする
  • 責任は私がとると言う

  • このエントリーをはてなブックマークに追加
  • ログイン
  • マイフォローとは?
nikkei BPnet 会員サービス
トピックを選ぶ!フォローする 自分のメディアを組み立てる! マイフォロー

ランキング一覧を見る

おすすめ情報【PR】

締切間近のセミナー