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和田秀樹 サバイバルのための思考法ビジネス

和田秀樹:依存症に対する日本人の認識は甘すぎる(4/7ページ)

2013.08.22

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パチンコやパチスロで依存症が多い理由

 ギャンブルについても、前述のように、昔から依存性が強いことはわかっていた。

 だから、世界中の国で、ギャンブルは認めるにせよ、依存症にならないように工夫をしてきた。「いつでもやれる状態が依存症を作る」という考え方がその基本にある。ギャンブルを認める場所は、普段生活している場から遠いところにするのが原則だ。アメリカではラスベガス、中国ならマカオ、フランスならモナコと言った具合だ。東京にカジノを作ろうというバカげた構想があるらしいが、まさにギャンブル依存症の危険性をなめた発想としか言いようがない。

 もうひとつは、仮に普段生活している場所と近いところでやるなら、毎日は開催させないということだ。競馬などの公営ギャンブルはどこの国でも毎日はやっていない。それだけで依存症のリスクはかなり下がる。

 もちろん、ギャンブルの広告は、少なくともテレビCMは、ほとんどの国で禁止されている。

 日本でギャンブルと言えば、パチンコやパチスロだろう。作家の帚木蓬生氏は、本業は精神科医だが、ギャンブル依存症の治療に熱心に取り組んでおられる名医だ。彼の調査では、ギャンブル依存症の95%がパチンコやパチスロだったという。パチンコもパチスロもギャンブルではないという人もいるかもしれないが、景品交換をした時点で立派なギャンブルである。たとえば、ミカンなどを賭けてゴルフや麻雀をやった場合でも、ミカンを金に換えたらギャンブルとして摘発されるのである。

 いずれにせよ、なぜパチンコやパチスロで圧倒的に依存症が多いのかは、これまで書いてきたことを考えれば一目瞭然だろう。ほぼ毎日開店していて、どこの町でも多くの場合、会社帰りや家から歩いて行けるところ、しかも巨大駐車場があって車ですぐにアクセスできる場所にあるからだ。さらに、当たり前のようにテレビCMも流れる。こんな国は世界中どこを探してもない。お隣の韓国では、2006年にパチンコの換金が禁止されて、パチンコ産業は事実上崩壊したということだ。台湾でも、台北ではパチンコは禁止となった。

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