安倍晋三首相が2月21〜24日に訪米し、オバマ大統領と会談したが、今回のテーマは大きくわけて四つあった。環太平洋経済連携協定(TPP)の交渉参加、米軍普天間基地移設、原発、そして中国に関する問題である。TPP問題と普天間問題について見たうえで、「安倍論」を述べてみたいと思う。

TPP問題は「首相一任」

 TPP問題は今回の最大のテーマだったが、安倍首相はオバマ大統領との会談後に「あらかじめすべての関税撤廃の約束を求められない」とする共同声明を出した。米国から帰国後、安倍首相は25日の自民党役員会で「首相への一任」を取り付け、3月上旬にも交渉参加を表明すると見られる。

 自民党内には「環太平洋戦略的経済連携協定(TPP)参加の即時撤回を求める会」(会長・森山裕衆院議員)など反対派の議員が200人を超える。反対派は26日にそれぞれ会合を開き、「なぜ役員会だけで決めるのか」などの不満も出たが、「党内対立の構図を見せれば国民から批判を受ける」(森山氏)といった慎重な考えも示された。

 反対派の意見が先鋭化しなかったのは、実は安倍さんが自ら中心人物4人に電話をかけて「今さら何をしようとしているのか」と根回しをし、反対派を抑え込んだからである。

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