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株主優待で社会貢献ができる?

2012.10.10

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 株主優待は、投資家にとっては身近なものです。自社商品やお米などが、お歳暮やお中元の時期に届くため、そのことを楽しみにされている方も多いのではないでしょうか。

 さて、社会貢献への関心が、近年では高まっています。そして、企業の社会的責任(CSR:Corporate Social Responsibility)が言われるようになりました。そのため、株主優待を受け取るのではなく寄付にすることができる、いわゆる社会貢献型株主優待制度を導入する企業が増えつつあります。その寄付先は、NPO法人や財団法人などの社会貢献団体であり、例えば、キリンホールディングス(2503)の交通遺児の支援育成、ロート製薬(4527)の盲導犬育成、コカ・コーラウエスト(2579)の青少年教育活動を支援するーーなどです。

 明治ホールディングス(2269)の優待では社会福祉団体の子供たちへお菓子を贈れますし、ベネッセホールディングス(9783)ではカンボジアの女性たちが製作した寄付つきのバッグなどを選択することができます。他にも、リコーリース(8566)では、株主優待であるクオ・カードを使用することにより寄付になるといったものがあります。参考までに、三菱UFJフィナンシャル・グループでは、株主約73万人のうち約8%にあたる約6万人の株主が寄付を選択し、総額は1億150万円にもなったそうです。

 復興にはまだまだ時間とお金が掛かることが必至であり、継続的な支援が必要とされています。現金での継続的な寄付は負担となりますが、株主優待であればそうでもなくなります。寄付に関心があり、希望をもっていても、実際にはなかなかできないものです。しかし、先に挙げたような方法であれば、気軽にできるのではないでしょうか。
 他にも、TOTO(5332)では、被災地の復興支援を目的に作られたワインを株主優待に選ぶことにより寄付になる制度があります。そして、ヴィア・ホールディングス(7918)では、株主優待券を使用するとその売上の一部が寄付になります。なお、エスイー(3423)のように、寄付だけでなく防災グッズを株主優待としている企業もあります。

 株主優待が目当てであるがために、資産配分が歪なものになることは避ける必要があります。そして、改訂があったり制度そのものが廃止になることも念頭に置いておく必要があります。それでも、自分や家族が、楽しんだり、喜んだり、社会の役に立つものであり、企業を応援しようとする気持ちがあるのであれば、株主優待を目的に株式投資をしてみることも良いのではないかと思われます。

長尾 公二(ながお・こうじ)
FPデザインラボ 代表
長尾 公二(ながお・こうじ)

 ファイナンシャル・プランナー。証券会社の営業を経て、アパレルやIT企業での経理職などに就いた後、ファイナンシャル・プランナー事務所を営む。

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