『親子で学ぶ ニュースイチから Q&Aでわかる日本・世界のうごき』
『親子で学ぶ ニュースイチから Q&Aでわかる日本・世界のうごき』

 本書のタイトルは、「親子で学ぶ」「イチから」で始まる。小・中学生でも分かるよう、時事ネタをやさしく簡単に“さらっと”解説してるんだろうと思いきや、電力供給の現状、TPP参加や消費税増税をめぐる議論、人口問題など想像以上に突っ込んだ内容になっている。

 「大人が読んだら物足りないかな」なんて多少なめて読み始めたが、中断することもなく、iPhone版で500ページ以上あるコンテンツを最後まで一気に読み尽くしてしまった。これ面白い!

 頭に浮かぶのはやはり、NHK総合の「週刊こどもニュース」だ。出演者がお父さん役&子ども役となって、直近一週間に起きたニュースを、子どもの疑問に答える形で、分かりやすく解説していくという番組だった。

 子ども向けに企画された番組だが作り込みに手抜きはなく質も高く、社会や政治経済の問題を分かりやすく説明するために使うボードの図も非常に工夫されていた。結果、視聴者の多くは「実は大人」というエピソードでも知られている。初代お父さん役の池上彰氏が書いた「伝える力」はベストセラーとなったが、「中学生にも分かる原稿を書け」とは、記者時代に言われてきたとのこと。

 それはもちろん新聞記者も同じ。子どもにとって分かりやすい原稿は、当たり前だが大人にとっても分かりやすい。子どもにとって理解するのが難しい時事問題は、実は私達大人にとっても、「分かっているようで分かっていない」ものであり、かといって多忙な私達、「今更あらためてバックグラウンドから勉強したり、ましてや誰かに質問するなんて…」という“今更ネタ”だったりもする。

 本書は、日本経済新聞で連載されている「ニュースイチから」の記事をまとめて編集したもの。2011年10月から2012年6月にかけて掲載されたものなので、とりあげているテーマも、新聞やテレビ、ネット上のニュースで日々流れてくるまさに今ホットなものばかりだ。

「第1章 くらし」「第2章 政治と経済」「第3章 世界」そして「第4章 地球と自然」に分けられた全部で20個のテーマは、「地球の定員って何億人?」など子どもからの素朴な質問という体裁になっているが、目次を斜め読みしただけで真剣に考えてしまった。

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