東京電力は5月8日、次期会長に政府の原子力損害賠償支援機構の下河辺和彦運営委員長、社長に広瀬直己常務が就任することを発表した。6月末の株主総会後の取締役会で正式に決定する。
東電新社長就任要請を断った経済界のトップたち
弁護士の下河辺和彦氏が次期会長に内定したのは4月半ば過ぎで、内定までには紆余曲折があった。新社長もなかなか決まらなかった。
政府・民主党幹部が新社長に当初考えていたのは、経済界からの大物経営者の起用である。
実はトヨタ自動車の社長と会長、経団連会長を歴任した奥田碩氏に民主党から社長就任の申し入れがあった。奥田さんは一時その気になったようだが、トヨタ社内から反発があり、結局「奥田社長」は実現しなかった。彼以外の経営者たちも皆断っている。
なぜ経済界のトップがことごとく断ったのか。これから書くことは、私の独断でも偏見でもなく、すべて取材による一次情報である。
「東京電力を今後どうするか」について、民主党の方針は定まっていない。東電の経営再建を行うというが、再建とは何か。東電には柏崎刈羽原発があり、事故を免れた福島第二原発もある。今後、東電の原発再稼働を認めるかどうか。これらがまったく決まっていない。






