三越伊勢丹ホールディングスはこの3月決算で営業利益が前期比2倍の220億円となり、08年に経営統合後の最高益になりそうだ。1%とわずかだが増収となり、売上高予想も210億円上方修正されて1兆2350億円になった。
百貨店の仕入れには4つのパターン
百貨店はデフレ経済のダメージをもろにこうむった被害者という一面もあるが、業界全体で15年連続の売り上げ減少に歯止めがかけられなかった本当の背景は、テナントへの「場所貸し」というカビの生えた不動産業態から抜け出せなかったことに尽きる。同社の大西洋社長は、この不動産業体質からの脱却なしに百貨店の未来もなしと考えている。
大西社長が百貨店の収益モデルをわかりやすく解説してくれた。
「百貨店の仕入れには4つのパターンがある」
第1はブランドにスペースを貸して家賃をもらうパターン。仕入れにも在庫にも一切関与しない、まさに場所貸し業。
第2はブランドと協力して店舗展開するが、百貨店は一切在庫負担を負わないパターン。場所貸しに限りなく近い。
第3は商品の発注にも百貨店が関与するかわりに、商品在庫も百貨店がある程度持つというパターン。ただし、最終的に残った在庫はブランド持ち。
第4は百貨店がすべて発注、在庫リスクも全部百貨店がもつパターン。
「全国の百貨店はそれぞれに特徴のある経営をしていますが、全体の8割から9割近くが第1から第3までのパターンになっています」と大西社長は言う。






