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『頑張って報われるか分からないのに頑張るのは無駄』、「絶望の国の幸福な若者たち」の古市憲寿さんに聞く(後編)

(構成・文/加藤レイズナ 企画/アライユキコ

ネットリテラシーが低いのは高齢者

――ネットだと本の反応が逐一分かるから面白いですよね。常に検索していて仕事にならなかったり。

古市 昔はどうしてたんだろうなと。反応がすぐにかえってこないじゃないですか。きても読者ハガキくらい。

――出して数カ月は読者の反応が分からない、分かるのは書店の売れ行きくらい。つらいですよね。

古市 動くのも好意的なメディアくらいじゃないですか。だからすごい天狗になりやすかったと思います。

古市憲寿(ふるいち・のりとし)
1985年1月14日生。東京都出身。社会学者。東京大学大学院総合文化研究科博士課程在籍。慶応義塾大学SFC研究所訪問研究員(上席)。有限会社ゼント執行役。専攻は社会学。大学院で若者とコミュニティについての研究をすすめるかたわら、有限会社ゼントでマーケティング、IT戦略立案等に関わる。近著に『絶望の国の幸福な若者たち』(講談社)。代表作に『希望難民ご一行様 ピースボートと「承認の共同体」幻想』(光文社新書)、中沢明子との共著『遠足型消費の時代 なぜ妻はコストコに行きたがるのか?』(朝日新書)、上野千鶴子との共著『上野先生、かってに死なれちゃ困ります 僕らの介護不安に答えてください』(光文社新書)がある。今度はスイーツパラダイスでインタビューしたいです。

――大先生になりやすい。

古市 そういう構造だったんでしょうね。

――いまはネットがあるから、そういうのがよく見えますよね。批判の声の方が多かったりして、気に病んだり。

古市 攻撃的な意見のほうが目を引きやすいから、多く見えるだけで、それはネットのなかでのごく一部だったりする。そもそもツイッターやフェイスブックを使っていない人のほうが割合でみたら圧倒的大多数なわけじゃないですか。そこだけ見て考えちゃうのは危険ですよね。

――攻撃的な人が書き込むから、好意的な人が逃げてしまう。

古市 好意的な人はあまり書きこまないから可視化されないといいうことはあるかもしれない。攻撃的な人は昔からいたと思います。

――きっと「死ね」みたいな手紙が届いたりもしてた。

古市 昔は閉じられた場所でしか言わなかったことを、いまは言ってもいいという風潮は確かにあるかもしれない。

――言ってもいいんだって。それは若い人のほうが多いのかなあ。

古市 ネットリテラシーが低いのは圧倒的に高齢者ですよね。中高年の知識人に多いのは、作法が分からなくて、ツイッターやブログを炎上させてしまうこと。だから、あんまり世代論ではないのかな、という気はします。

胸がキュンとなっちゃう

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