今から100年前の1912年4月15日、午前2時20分、「絶対に沈まない」と言われていた豪華客船タイタニック号が大西洋に沈んだ。初出航から5日、犠牲者はおよそ1500人を数えた。その船体は、今もひっそりと水深4000メートルの深海底に横たわっている。
海底に沈んだ船体を最初に発見したのは、ナショナル ジオグラフィックの研究者ロバート・バラードだった。1985年のことだ。海底に横たわるタイタニックの写真は同誌に掲載され、以降、無人や有人の潜水艇が何度となく船体の上を通過し、探査をしていった。
そして今回、沈没から100年を迎えるに当たり、最新技術を駆使した大規模な調査が敢行され、ナショナル ジオグラフィック誌は船体の全体像をとらえた最新の画像や、無人探査機が内部に潜入して撮影した船室の画像を掲載した(「タイタニック 沈没の真実」)
二つに折れた船体、散らばる残骸など、沈んだ船体を検証するなかで明らかになったのは、この船の壮絶な最期だった。同誌4月号から引用しよう。
最後の救命ボートが船を離れてから13分後、船の中央付近に非常に大きな力がかかり、タイタニックは真っ二つに折れた。船首は垂直に近い形で海底に向かって一気に沈み出した。そして5分後、海底の泥の中にすさまじい勢いで突っ込んだ。
船尾はらせん状に旋回しながら沈んだ。裂け、ひずみ、ねじれ、つぶれて、ようやく海底に激突したときには、もはや原形をとどめていなかった。






