業績不振に苦しむ日本の電機大手がアジアの成長企業との関係を深めている。NECの中国レノボ・グループとのパソコン事業統合、パナソニックの中国海爾集団(ハイアール)への三洋電機・白物家電事業売却に続き、シャープが3月27日、EMS(電子機器の受託製造サービス)で世界最大手の台湾・鴻海(ホンハイ)精密工業と資本業務提携すると発表した。
「日本の電機メーカーは我々と組めばサムスン電子に勝てる」
鴻海は中国に100万人以上を雇用する生産子会社を持ち、米アップルのiPadやiPhoneなどを製造。1974年の創業ながら急成長を遂げるEMSメーカーだ。シャープとの資本業務提携では、鴻海グループ4社がシャープ株の約10%を取得し、事実上の筆頭株主となる。
また、鴻海の創業会長である郭台銘氏が、大型パネルを生産するシャープ堺工場の事業運営を行うシャープディスプレイプロダクト(SDP、堺市)に約46%出資する。それに伴い、堺工場で生産した大型パネルの半数を鴻海が引き取る。
こうした資本業務提携により、シャープは再建に向けて1300億円を調達できるうえ、液晶テレビ需要が一巡して生産稼働率が落ちていた堺工場の安定操業ができるようになると期待されている。
問題は鴻海側のメリットとその狙いだ。郭氏は以前から、「日本の電機メーカーは我々と組めば韓国サムスン電子に勝てる」と主張してきた。これまでに日立ディスプレイズ(千葉県茂原市)の買収を試みたことがあるが、昨年夏に破断。今回、新たにシャープをパートナーに選んだ。






