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財部誠一:被災地に必要なのは復旧への成功事例、報道機関はその姿勢を問い直せ(1/4ページ)

2012.03.09

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“震災もの”は数字がとれない

 3.11から1年、被災地に対するメディアの関心が急速に高まっている。おそらくこれから先何年もメディアは3.11を年中行事に見立て、思い出したように被災者の不幸をこれみよがしに伝え、しばらしくしたら忘れてしまうということを繰り返していくのだろう。

 昨年10月、福島のスパリゾート・ハワイアンズを取材した折に、地元のフリーカメラマンが仕事の激減ぶりを嘆いていた。

 「テレビの仕事が急速に減った。『“震災もの”は数字(視聴率)がとれない』で片付けられてしまう」

 “震災もの”という表現自体に怒りを覚えるが、震災からわずか半年で震災報道への関心も、また関心を高めようという制作サイドの意欲も減退していたというのが実態だった。

 だが3.11が近づいてくると、事情は一変。朝から晩まで“震災もの”だ。

 被災地の復興は1年、2年ですむ話ではない。5年、10年という途方もない長い時間をかけながら一歩ずつ積み上げていくほかない。その過酷な作業にどれだけ親身になって寄り添っていけるのか。

 報道に責任というものがあるとすれば、被災地の現実を誇張なく、正確に世の中に伝えていくことではないのか。震災1年の節目だからといって、悲劇的な映像を繰り返し流し続け、被災者の不幸を露出することにしか興味を持てない報道姿勢には怒りを禁じえない。

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