オリンパスの闇 “詭弁”を弄してまで「オリンパス上場維持」を決めた東証「苦渋の決断」の舞台裏
2012年01月26日 RSS
オリンパス「上場維持」の「裏」を、資料から読み解く
2012年1月20日、東京証券取引所は、10年以上の長期にわたって巨額の損失隠しを行ってきたオリンパスの株式を上場廃止にせず、上場維持することを決めた。
東証には、「有価証券報告書等に虚偽記載を行い、かつ、その影響が重大であると当取引所が認めた場合」に上場廃止にするという規定があるが、これに「該当しないと判断」したのである。決定を受けて、オリンパス株は「監理銘柄(審査中)」の指定を解除され、「特設注意市場銘柄」に指定された。
今回、虚偽記載(粉飾決算)についてはオリンパス側が事実として認めており、争点は「影響が重大」かどうかに絞られていた。今回の決定でも東証は「不適切な会計処理が継続し、判明した連結純資産の訂正は、最大で1235億円にのぼる」と認定している。オリンパス上場維持という結論を出すには、影響が重大ではないという論理展開をしなければならないわけだが、発表資料に書かれたその論理はお粗末極まりない。
資料にはこうある。
「(損失隠しは)同社本来の主たる事業部門とは直接的に関係せずに、その事業の経営状況には影響が及ばない形で進められたものであり、不適切な会計処理は、売上高や営業利益には概ね影響していませんでした。本件虚偽記載の内容については、財務諸表への影響は長期間に及んでいたものの、同社の事業規模を踏まえれば、その利益水準や業績トレンドを継続的に大きく見誤らせるものであったとまではいえず、同社の本業における経営成績を拠り所とした市場の評価を著しく歪めたものであったとまでは認められませんでした」
つまり、損失隠しが本業の収益に影響していないので影響は小さい、と言っているわけだ。売上や営業利益を粉飾しなければ巨額の粉飾をしてもお咎めなしだとは、東証も思い切った事を言ったもの。証券投資の基礎すら知らない素人ならいざ知らず、市場の規律を守る「自主規制法人」の理事がそんな事を真顔で言うとは恐れ入る。
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