年が改まってから、いくつかの月刊誌や週刊誌の編集長に話を聞いたが、今、月刊誌も週刊誌も企画に困っているようだ。その理由は、「打つべき対象」がぼやけてしまっているからである。
権力という存在が曖昧になっている
かつて「体制」と「反体制」という言葉があった。「体制」の代表は政府である。今なら民主党政府ということになる。当時ジャーナリズムといえば、権力批判をするもの、体制批判をするものと位置づけられていた。
現在、日本の最高権力者といえば野田佳彦首相だ。だが、ほとんどの日本人が野田佳彦氏を「体制」とは思っていない。野田さんの批判など、誰でもできる時代である。だから、野田批判をしても読者や視聴者にはまったく受けない。近所のおじさんを批判しているようなもので、それとさして変わらないのである。
野田首相の対抗馬として自民党総裁の谷垣禎一氏がいるが、彼も権力者でも何でもない。このように権力という存在が非常に曖昧になっているのだ。
そこで今、一番困っているのがマスコミということになるのだろう。
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