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箱根駅伝・大学ラグビー「勝利」を導く「勝てる栄養管理」 ――東洋大駅伝チーム、帝京大ラグビー部を「変えた」手法を全部書く

スポーツ栄養士・虎石真弥さんに聞く(前編)

2011年12月19日  RSS  コメント(3件)

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 冬の風物詩でもある箱根駅伝と大学ラグビーは、学生スポーツのなかでも最も注目を浴びる。その箱根駅伝で2年ぶり3度目の総合優勝を果たした東洋大、全国大学ラグビー選手権で3年連続3度目の大学日本一に輝いた帝京大――ふたつの強豪校の栄養サポートを務めるのが、管理栄養士の虎石真弥さんだ。

 2011年12月初旬に刊行されたスポーツノンフィクション「王者の食ノート――スポーツ栄養士虎石真弥、勝利への挑戦」(小学館)には、ジャンクフード好きの体育会学生たちとの「食」を巡る切磋琢磨のドラマの中に、ビジネスマンにとっても有益な最強の食メソッドと実践情報が盛り込まれている。

 その主人公である虎石さんに、前編では栄養管理のどのような要素が彼らに栄光をもたらしたのかを聞く。後編では、「スポーツ栄養」の実践の中から生み出された、ビジネスマンのための栄養学について聞く予定である。

聞き手・文/島沢優子
写真/梁川剛

島沢優子(しまざわゆうこ)
 ノンフィクションライター。「王者の食ノート」「左手一本のシュート 夢あればこそ!脳出血、右半身麻痺からの復活」(小学館)「サッカーで子どもの力をひきだすオトナのおきて10」(カンゼン)など著書多数。帝京大学ラグビー部・岩出雅之監督の著書「信じて根を張れ!楕円のボールは信じるヤツの前に落ちてくる」(小学館)の構成も担当。

煙草の臭いが漂ったミーティングルーム

スポーツ栄養士・虎石真弥さん

 帝京大ラグビー部のサポートを始めて10年、東洋大駅伝チームは3年になります。私がスポーツ栄養士としての土台を築いたのは帝京大ですが、始めたばかりの頃、選手たちは食に対する意識は決して高いとは言えなかったのです。

 「栄養とかやって本当に強くなれるんですか」

 私の耳には直接聞こえなくても、学生たちが半信半疑なことは十分感じていました。

 アスリートに栄養の重要性を理解してもらうためには、まずその食事から摂る栄養素と体のつながり、そして食を意識することの主旨を理解してもらわなくてはなりません。

 そこでメディカルスタッフのトレーナーとともにコンディションレクチャーを頻繁に行いながら、少しずつ自分の体と食に関心を持ってもらうことに徹したわけです。

 「ではレクチャーを始めます。今日のテーマはトレーニング前の補食についてです」

 選手は私語もせず一見真面目そうに聞いているのですが、彼らの体からは煙草の臭いが漂ってくる。喫煙がアスリートに与える弊害はトレーナーと一緒に一番最初に口酸っぱく伝えていたのにと、歯がゆい思いでいっぱい。

 勝つために必要な体作りを目的とした栄養サポートをしているのに、一部とはいえ喫煙を止められない選手になんの意味があるのか。

 私は自然と自分のレクチャーを真面目に受け、自身の食改革に取り組もうとする数人だけに目が行くようになりました。自分に背を向ける選手から逃げていたのだと思います。

 そのような実態を、岩出雅之監督が見逃すわけはありません。

Next:「数字の力」で選手を動かす

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