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磯山友幸「オリンパスの蹉跌 ――日本企業ガバナンスの暴走連鎖」ビジネス

オリンパスの闇「上場廃止を避ける空気」が「どのように作られる」か ――東電に引き続き暗躍する「闇の利害関係者」を全部書く(1/5ページ)

2011.12.09

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オリンパス上場廃止「回避」を目指す「闇」

 「オリンパスを上場廃止にしないで欲しいという嘆願が、実は多数寄せられているんです」

 東京証券取引所で上場審査に携わる幹部のひとりは、小声で明かす。

 巨額の損失隠しが明らかになったオリンパスが上場廃止となれば、当然のことながら、既存株主は損失を被ることになる。東証に寄せられる要望は、おそらくこうした株主からだろう。「上場維持」を求める声が多くなるのは当たり前だ。

 「上場を廃止しろ」という要求をわざわざ取引所に言って来る人など、一部の物好き以外にいるはずはない。だから、東証に寄せられる上場維持の声は一部の主張に違いないのだが、にもかかわらず、取引所内部ではそれがあたかも国民の総意であるかのような扱いにされつつある。

 20年にわたって損失を隠し続けてきたオリンパスの行為は、明らかに有価証券報告書の虚偽記載、つまり粉飾決算に該当する。歴代の経営者は、損失の「飛ばし」を知ったうえで、虚偽記載を繰り返し、投資家を欺き続けてきたわけである。資本市場のルールを踏みにじったという点で、極めて悪質だと言わざるを得ない。市場の掟で言えば「上場廃止」は当たり前なのだ。

 ところが、上場を廃止するかどうかを決める当事者である東証も、有価証券虚偽記載を刑事告発するかどうか決める証券取引等監視委員会も、どうも腰が引けている。

 なぜか。

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