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猪瀬直樹の「眼からウロコ」ビジネス

猪瀬直樹:声に出す「書評合戦」は日本型白熱教室だ(1/4ページ)

全国で200人の学生がビブリオバトルに参加、秋葉原で決勝

2011.11.01

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 東京・秋葉原で10月30日、「書評合戦 ビブリオバトル首都決戦2011」が開催された(#bibliobattle)。この祭典をとおして、若者たちの言語力に磨きがかかっていくのを実感した。

予選には全国34会場で約200人の学生たちが参加

 「書評合戦 ビブリオバトル首都決戦2011」では、全国の予選を勝ち抜いた33人が準決勝、決勝を戦った。

 予選会は、北は北海道から南は鹿児島まで34の会場で200人近い大学生・大学院生が参加して競われ、各地の代表が秋葉原での準決勝に名乗りをあげた。5人が勝ち残った決勝では、ミステリー小説、SF、科学、教育、文学と、各ジャンルから推薦本を挙げた出場者らが、熱戦を繰り広げた。

 決勝に残ったのは、杉目美奈子さん(北海道教育大岩見沢校)の『彼女はもういない』(西澤保彦著、幻冬舎)、坪井遥さん(国際基督教大)の『万物理論』(グレッグ・イーガン著、創元SF文庫)、水原未奈さん(大阪大)の『赤ちゃんの科学』(マーク・スローン著、日本放送出版協会)、常川真央さん(筑波大)の『子供が体験するべき50の危険なこと』(ゲーバー・タリー、ジュリー・シュピーゲル著、オライリージャパン)、平松和旗さん(東京学芸大)の「女の決闘」(太宰治『新ハムレット』、新潮文庫)である。

 1人5分のプレゼンテーションと2分の質疑を聞いた聴衆が、「いちばん読みたくなった本」という基準で投票して勝敗を決める。プレゼンは書評になっていなければいけない。たんに本の感想をいえばよいのではなく、内容を端的に紹介したうえで「どう読んだか」、個人の体験と結び付けてどう受け止めたか、どう表現するか。あらすじだけを語るなら3分で済む。3分間でなく5分間なのは、作品の背景に言及して解釈したり、引用するセンスがわかる絶妙な時間の長さなのだ。さらにつづく質疑の2分間で命題に的確に答える言語技術が問われる。

ビブリオバトルの決勝の様子。会場には1600人の観衆が訪れた
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