僕のロジカルシンキングのクラスではいつも、「目的を押さえる」というテーマからスタートします。わざわざクラスで取り上げるまでもない当たり前のことに見えますが、実は難しい。そして結果を出しているロジカルシンカーを見ると、ここの徹底度合いが他の人と大きく違います。今回はこの「目的を押さえる」をテーマにしたいと思います。
顧客の要望に応えない方がいい?
前職でビジネススクールの責任者をやっていた頃のある日、部門内のミーティングで「交流のためにクラス名簿を配布して欲しい」との要望があるとの報告がありました。ビジネスリーダーを目指す人たちが働きながら通っていますので、確かに交流にはとても価値があります。オペレーションは多少増えるものの、大変なことではありません。
しかし結論としては、名簿は配らないことにしました。プライバシーの問題? それも重要ですが、クリアする方法はあるでしょう。理由は「受講生に自分たちで名簿を作ってもらった方がいい」と考えたからでした。
初対面の人たちに呼びかけて名簿を作るのは、リーダーへの第一歩=「自ら動くこと」を体験するよい機会です。呼びかけた人はもちろん、それを見て刺激される人もいるでしょう。名簿にどういう項目を入れるか考えるのもよい思考訓練です。こうしたことから、必要に応じて理由を説明しつつ、名簿はあえて出さないことにしたのでした。
常識に従えば「できるだけ顧客の要望には応える」のが普通です。しかし「リーダーを育てる」という目的に照らした結果、普通とは違う結論に至りました。目的を押さえると、このようなことがあります。





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