僕が座長となって、東京都の「東京天然ガス発電所プロジェクトチーム」が8月2日に発足した。「災後」の電力不足問題に迅速に対応し、産業空洞化を回避するための「東京モデル」を実現していく。国の方針が定まらないなか、東京は電力政策に真正面から取り組んでいる。
小さな敷地に低コストで建設できる天然ガス発電所
3月11日以降、電力不足問題をいかに解決するかということで、新エネルギー研究会を発足させ、川崎の天然ガス発電所や、群馬県の玉原揚水発電所、八丈島の地熱発電所などを視察した。東京に大規模発電所を造り、電力需要に応える可能性を探ってきた。
以前も書いたように、総合的に見て天然ガスがもっとも代替エネルギーとして優れている。ガスタービンと蒸気タービンを組み合わせたガスタービンコンバインドサイクル(GTCC)方式なら、従来の火力発電にくらべて発電効率が1.5倍と性能がよい。比較的小さな敷地で建設できるので、都市部でも天然ガス発電所の建設コストは2基で500億円(5年前の価格、現在はもう少し高い)と、原発よりもはるかに安い。CO2(二酸化炭素)の排出が比較的少なく、硫黄酸化物などの排出も極めて少ないという点でも、天然ガスはクリーンなエネルギーだ。
天然ガスは、近年、ガス田ではなく頁岩(シェール)層から得るシェールガスの採掘技術などが開発されて、利用可能な埋蔵量が飛躍的に伸びている。また、石油は政情が不安定な中東に偏っているが、天然ガスは北米大陸などにも多く存在している。エネルギー安全保障の観点からも、天然ガスは非常に優れている。
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