前回に続いて、今回は日本が長期的に落ち込んでいく原因となったものは何かについて考えていきたいと思います。このコラムでも何度かお話ししていますが、日本の現在の名目GDPは、1990年初頭と同じ水準です。それどころか、この水準を保つために日本の国家予算を年々増やさざるを得ない状態です。国民はまだある程度豊かな生活を送ることができているため、あまり危機感を持っていませんが、このまま何も手を打たなければ、経済の底が抜ける可能性もあります。では、これから、どのような手が打てるのでしょうか。
日本が長期的に落ち込んでいった最も大きな原因は
まず、日本が長期的に落ち込む理由となったものは何でしょうか。
一つは少子高齢化です。特に少子化の影響の方が大きいかもしれません。人口動態の変化というのは経済に大きくかつ確実に影響しますから、少子化は日本経済を衰退させていく大きな原因となっているのです。
それと並行して高齢化率は上昇しますので、ますます日本の財政負担が膨らんでいきますから、日本にとって悪い影響が出てきます。例えば、約5年後の日本の貯蓄率はマイナスになるという予測もあるのです。日銀の資金循環統計を見ますと、2011年3月末の時点で個人金融資産は1476兆円ほどありますが、貯蓄率がマイナスになるということは、これが取り崩されていくということです。
日本国債は銀行やゆうちょ銀行を通じて国民の預貯金によってファイナンスされているのですが、貯蓄率がマイナスになると、それも徐々に難しくなってきます。ましてや国債残高を増やすのは厳しくなります。一部の人たちは、それを危機的状況だと言っているのですが、多くの人たちは楽観視しています。政府の資産があるから大丈夫だという人もいますが、おそらくそれは使えないでしょう。私は、危険な方向に進んでいると思っています。





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