民主党政権の場当たり的な高速道路政策が混乱を招いている。被災者支援のはずが、実態としては被災地無視の愚策、不正の温床になっている。これでは、被災地支援に名を借りた乱暴なバラマキである。
東北の20路線に適用された被災者支援の高速無料
5月に成立した国の補正予算では、「休日上限1000円」や高速無料化実験を中止した。この経緯については、本コラム「高速料金『平日2000円』の見送りはあたりまえ」でも述べた。「平日2000円」という間違った政策が見送られたのは良かったが、被災地支援を口実に、また思いつきで新たな政策が導入されている。
それが、6月20日に開始した被災者高速道路無料の新制度である。被災者や原発事故避難者、トラック・バスなど中型車以上の車両を対象に、東北の20路線(常磐道の水戸IC以北、東北道の白河以北、日沿道の新潟中央以北)に適用される。始点あるいは終点が東北の対象エリア内なら、たとえば日本列島を縦断して鹿児島と行き来しても、高速料金がすべて無料になる(首都高速道路、東京外環道などは除く)。
国土交通省の発表では、被災者への無料措置は当面1年間、トラック・バスについては当面8月末までとしている。さらに今後、すべての車種にまで対象を広げて、東北地方の高速道路を恒久的に無料化する考えもあるようだ。池口修次・国土交通副大臣は、「東北の観光需要が盛り上がる8月頃には実施したい」(6月1日記者会見より)と発言している。
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