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田原総一朗の政財界「ここだけの話」ビジネス

田原総一朗:「社会党の麻生太郎」こと松本龍氏の辞任劇(5/5ページ)

2011.07.07

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責任を感じ肩の荷が重くなった松本氏

 難しい問題がたくさん横たわっている。松本さんはそれを知っているからこそ、「県でコンセンサスを得ろよ。そうしないとわれわれは何もしないぞ。ちゃんとやれ」と村井知事に言ったのである。その気持ちは、私にはよくわかる。

 親しくしているマスコミの人が「松本さんは復興担当相になって人が変わった」と言っていた。今までは閣議でもほとんど発言しなかった。おとなしい感じの人だった。だが、復興担当相になって大きな責任を一人で背負うようになってから、がらりと人が変わったようだと言う。

 松本さんにしてみれば、この難局を乗り切るには国と地方自治体の真剣勝負が必要になる。責任を強く感じるようになり、肩の荷は重くなるばかりだった。そういうとき、乱暴な言葉を使ってしまったのである。

 私は4日の段階で、松本さんの偽悪者的な発言は自殺行為だから彼は辞任するだろうと思っていた。そこで民主党の幹部たちに電話で聞くと、誰も「そのような必要はない」と答えた。松本さんの発言が失言でも放言でもないと思っていたのである。

 菅首相は5日、首相補佐官で国民新党代表の亀井静香氏についても復興担当相への起用を検討したようだが、結局は復興担当の平野達夫内閣府副大臣を昇格させた。

 松本さんが辞めて一番困惑しているのは宮城県の村井知事だろう。松本さんを頼りにしていたのだから。

田原 総一朗(たはら・そういちろう)
田原 総一朗(たはら・そういちろう)

 1934年滋賀県生まれ。早大文学部卒業後、岩波映画製作所、テレビ東京を経て、フリーランスのジャーナリストとして独立。1987年から「朝まで生テレビ!」、1989年からスタートした「サンデープロジェクト」のキャスターを務める。新しいスタイルのテレビ・ジャーナリズムを作りあげたとして、1998年、ギャラクシー35周年記念賞(城戸賞)を受賞。また、オピニオン誌「オフレコ!」を責任編集。2002年4月に母校・早稲田大学で「大隈塾」を開講。塾頭として未来のリーダーを育てるべく、学生たちの指導にあたっている。
 著作に『ドキュメント東京電力』(文春文庫)『塀の上を走れ―田原総一朗自伝』(講談社)『元祖テレビディレクター、炎上の歴史(文藝別冊)』『日本人と天皇 昭和天皇までの二千年を追う』など多数。
 近著に『安倍政権への遺言』(朝日新書)『戦争・天皇・国家』(角川新書、猪瀬直樹氏との共著)『人の心を掴む極意』(海竜社)がある。
Twitterのアカウント: @namatahara

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