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【55】マツダRX-87(昭和44年) 専用のロータリーエンジンを搭載した「時代が追いつかなかった恒久パーソナルカー」 (1/3ページ)

2011.07.01

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第三のロータリー・エンジン搭載車

美しいスタイリングが魅力のマツダRX-87。上級のグランツーリズモを目指し、前輪駆動や独立懸架など、マツダの意欲を詰め込んだモデルだった。
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 もはやこのクルマの存在を憶えておられる方も少ないのではあるまいか。3年間で1000台にも満たない生産台数、その後を引き継ぐモデルが登場しなかったこということからすれば、商業的には決して成功したとはいいがたいのだが、しかしこのまま忘れ去ってしまうには惜しいほどの意欲が込められていた1台。その名はマツダRX-87。コスモ・スポーツ、ファミリア・ロータリー・クーペにつづく、マツダにとって第三のロータリー・エンジン搭載車として送り出されたものである。

 コスモ・スポーツは、ロータリー・エンジンの存在を世界に知らしめるべく、イメージリーダーの役をも持たせたシンボリックなスポーツカー。ロータリー・クーペはロータリー・エンジンを広く一般にも浸透させる目的を持って送り出された。それらに対してRX-87は、上質な高級高性能パーソナルカーを目指してつくられた。

 ようやく海外進出もはじまった1960年代の末。一気に世界に飛び出したいという意欲が感じられるようなモデルであった。「ルーチェ・ロータリー・クーペ」という愛称からも想像されるように、ロータリー・エンジン搭載のマツダ・ルーチェ(1966年に発売された小型4ドア・サルーン)のクーペ版、くらいにしか理解されなかったのは、RX-87にとって大きな不幸であった。

著者:いのうえ・こーいち

理工系大学院修了。日本写真家協会(JPS)、日本写真作家協会(JPA)会員。
主な連載誌は、小学館「ラピタ」、日本カメラ社「日本カメラ」、エイ出版「東京生活」、サドルシューズ「ミニフリーク」など。クルマをはじめとして、乗り物全般を愛好する。著書には「客車好き」(JTBパブリッシング)、「ぼくの好きな時代、ぼくの好きな車たち」(エイ出版)、「クルマ好きはやっぱりフェラーリが好き」(二玄社)、「アルファ156」(経林書房)、「世界の自動車100点」(講談社)、「世界の名車」30巻(保育社)、「男の鉄道ホビイ」(エイ出版社)などがある。
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