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今週の日経ビジネスはこう読め!ビジネス

今こそ、九州の潜在力を活用しよう

モノ作り、観光、環境、農業など眠る資源は計り知れない

2011.05.24

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 今週の『日経ビジネス』の特集は、「九州」です。

 いまなぜ、「九州」なのか? それは日本の明日を占ううえで、地政学的にも、企業と地方社会の新しい取り組みの内容を見ても、「九州」がきわめて重要な「場」だからです。

 明治34(1901)年、北九州で操業を始めた官営八幡製鉄所。この国の産業革命はここで始まり、様々な紆余曲折を経て、世界に冠たるモノ作り大国という今の姿に結実しました。その飛躍の舞台に八幡が選ばれたのは、背後の筑豊に眠る豊富な石炭の存在が大きいでしょう。

 ただ、当時の政権中枢には別の狙いもありました。それは中国の存在です。

 有史以来、「中国」は一貫して世界最大級の経済規模を有してきました。ところが、19世紀も半ばを過ぎると、欧米列強の圧力や内乱で疲弊、国力を急速に失いました。まさに、東アジアの盟主から転落しつつあった「中国」。ただ、内閣総理大臣を務めた伊藤博文翁は欧米の進出で、逆に中国市場が拡大すると見ていました。

 事実、伊藤博文翁は長期的な「中国」の勃興と、それに伴う九州の優位性を演説などでしきりに説いた。歴史的に巨大な経済圏を形成しており、いずれは飛躍するに違いない。その需要を取り込もうと思えば、福岡や北九州は最適な立地である――と。その言葉は百数十年の時を経て、現実のものになりました。

 永い眠りから覚めた中国はいま、世界第2位の経済大国に浮上、内部に様々な矛盾をはらみながらも高成長を続けています。横浜港や神戸港と米国西海岸を結ぶルートが主流だった北太平洋の貨物物流も、今では上海やプサンから対馬海峡、津軽海峡を通る日本海ルートに移りつつあります。中国の台頭によって、東アジアの導線は大きく変わり始めました。

 その変化に伴って、九州の位置づけも変わろうとしています。

 戦後、東京や大阪といった大都市への一極集中が進んだことで、九州は労働力や食糧の供給基地として位置づけられてきました。ところが、東アジアの地殻変動を受けて、九州の持つ潜在力が改めてクローズアップされるようになりました。

 放射能汚染の逆風をもろに受けていますが、風光明媚な自然環境や新鮮な素材を生かした食文化は海外の観光客を呼び込むには十分に魅力的なコンテンツでしょう。

 さらに、日産自動車のように、九州を舞台に東アジアを巻き込んだ新しい生産体制の構築に着手した企業がある一方で、北九州市と新日鉄が進める「スマートコミュニティ」のように、公害という負の遺産を乗り越えて、その経験を糧にインフラ輸出に取り組む地域もある。今回の特集では、こういった九州で起きている様々な胎動を描いています。

 人口の減少と高齢化に見舞われている日本では、成長が期待できる地域はあまりありません。その中にあって、九州は今後の成長を予感させる数少ない地域と言っていいでしょう。東日本大震災で日本は深いダメージを受けました。日本の衰退を止め、復興を下支えするためにも、九州を積極的に活用すべきではないでしょうか。

 くわしくは、本誌で!

詳しくは、日経ビジネス5月23日号をお確かめください。

【総力特集】
九州の力
巨大アジア市場をつかむ潜在力を徹底解剖
【主な内容】
▼「観光列車」に賭けるJR九州、乗車率85%、新幹線とのネットワーク戦略
▼日産、小型車生産の拠点に。中韓からの部品調達を加速
▼太陽電池普及率トップの理由は?昭和シェルはじめ新規参入組が集積
▼製造業を呼び寄せる安価な労働力、平均賃金より1~2割低く
▼博多港、成長の裏にはコンテナ取扱数過去最高も釜山と10倍の開き
▼通販大手はなぜ九州に多い?繁栄支える文化的背景とは
▼知られざる日本一企業 TOTO、久光製薬、ゼンリン、安川電機、サニックス…

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