トップ > 小宮一慶の「スイスイわかる経済!“数字力”トレーニング」 > 小宮一慶:東電に公的資金を投入するなら、まずは株主と経営陣の責任を問うべき

小宮一慶の「スイスイわかる経済!“数字力”トレーニング」ビジネス

小宮一慶:東電に公的資金を投入するなら、まずは株主と経営陣の責任を問うべき(1/9ページ)

2011.04.22

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

 前回、東京電力の命運は政府がどこまで肩代わりするかに懸かっているとお話ししました。今回はそれに引き続き、東京電力がどのようなやり方で損害賠償をしていくのか、また負担はどう分担すべきかなどについてお話ししていきます。
 結論は、もし東電が損害賠償などで実質債務超過になり、かつ、公的資金を投入するというのであれば、株主責任、経営責任をきちっと問うべきであるということです。そして、社債権者や金融機関にも幾分かの負担をお願いするべきだと私は考えます。

東京電力だけでは、損害賠償を支払えない

 現在、東電の損害賠償を行うために「原発賠償機構」の設立が検討されています。前回もお話ししましたが、原発問題に関する被害額がどこまであり、そのうち政府あるいは、検討されている原発賠償機構がどこまで肩代わりするかで東京電力の命運が決まります。逆に言うと、「一義的には東京電力で全て補償しなさい」ということであれば、おそらく東京電力自身ですべてを賠償することはほぼ不可能と考えられます。(東電の財務内容や、キャッシュフローについては前回に詳しく説明しました。)

 賠償額によっては何兆円も債務超過になる可能性がありますが、それを放置すると銀行は資金を貸さず、現状でも発行ができなくなっている社債の発行は不可能になります。そうなると、会社更生法なり民事再生法なりを適用して、倒産するしかなくなります。もちろん、それは会社のオペレーションをやめるということではありません。電力会社としてユーザーに電気を供給する責任はありますし、東電がオペレーションを止めるという選択肢はありません。あくまで、公的資金を入れずに放っておくと、株式会社として法的な破綻処理をせざるを得ない状況に追い込まれる可能性があるということです。

 じゃあ、どうすればいいのか。ここで、いくつか考えなければならないことがあります。

  • このエントリーをはてなブックマークに追加
  • 会員登録 ログイン
  • マイフォローとは?
nikkei BPnet 会員サービス
トピックを選ぶ!フォローする 自分のメディアを組み立てる! マイフォロー

ランキング一覧を見る

おすすめ情報【PR】

締切間近のセミナー