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「国難」の今だから知りたい、破滅へ進んでいった「豊かな戦前の日本社会」(1/4ページ)

2011.04.22

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(奥野 宣之)

『戦前昭和の社会 1926-1945 』
井上 寿一 ・著
講談社
777円

今、学ぶべきは昭和の戦前ではないか

 9.11同時多発テロを受け、アフガニスタン、そしてイラクに戦争をしかけた米ブッシュ政権内部では、ローマ帝国史の勉強会が開かれていた。目的は、大国をどう維持、拡大し、衰退を食い止めるのか――。

 こんな話を聞いたことがあります。本当かどうか、確かめるすべはないけれど、冷戦を乗り越えて生き残った「超大国アメリカ」の自信と不安を感じさせるエピソードです。

 あのローマ帝国でさえ崩壊したのに、なぜアメリカは崩壊しないのか。今は安泰に見えても、実はローマのように、だんだんと破滅が迫ってきているのではないか。

 このような問いを立てることこそ、「歴史から学ぶ」という行為ではないでしょうか。

 ヒトラーの野望をぎりぎりで食い止めた英国の指導者、チャーチルの愛読書は、ギボンの「ローマ帝国衰亡史」でした。今でも、多くの経営者が塩野七生氏の「ローマ人の物語」や戦国武将の逸話を、組織が生き残るためのヒントとして読んでいます。

 では、東日本大震災後の「国難」と呼ばれる現在のような状況では、日本人は、どんな歴史から学ぶべきなのでしょうか。

 昭和史、特にあまり知られていない戦前から開戦までではないか、という思いが、この本を読んで強くなりました。

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