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小宮一慶の「スイスイわかる経済!“数字力”トレーニング」

日本経済の回復は7-9月期から、そのために私たちがすべきこと

 前回に引き続き、東日本大震災後の日本経済の行方について話を進めていきたいと思います。今回は、これからの企業の動きや雇用の動向、日本経済の明るいシナリオなどについてお話ししていきます。その上で、政府は何をすべきか、私たちは何をすべきか、考えていきましょう。

震災後、企業の海外シフトが加速する

 震災後の日本経済を考える上で、企業の動きが重要な役割を果たすことはいうまでもありません。震災後の企業の中長期的な話として、重要なポイントがあります。それは、このままでは企業の海外シフトがより加速する可能性が高いということです。

 ただでさえ日本経済の将来には閉塞感があり、さらに地震国という性質上、今後も地震のリスクはなくなりません。また、今の政府の対応を見ていますと、いつ再び電力不足に陥ってしまうか分からない状況です。これらのことを考えると、企業が「海外で売る物は海外で作ろう」と考えるようになるのは自然なことでしょう。

 例えば日本の自動車メーカーは、国内で生産したものの半分程度を輸出して海外拠点に出しています。つまり、国内で作った物を、海外拠点で売っているというわけです。ですから、今後は製造拠点自体を海外へ移してしまおうという話になる可能性があるのです。部品も同じです。リスク分散の観点からも海外拠点で生産を増やそうと考えるところも少なくありません。さらに、やや一服したとはいえ、今は円高が続いている状況ですから、海外シフトの加速に拍車がかかるでしょう。すると、余計に国内は復興しにくくなってしまいます。中長期的にも経済の停滞が強まることになりかねません。

 国内では、原発の問題解決が長期化しそうです。政府は「放射性物質の流出を阻止するのに数カ月かかる」と認めています。周りの土壌や海が汚染されると、数十年単位の問題になってしまいます。原発問題解決に時間がかかればかかるほど、危険も広がり、避難している人たちも苦痛を味わうことになります。もちろん、企業もそのリスクを考えます。原発問題は国内でビジネスを行う上での不安材料となるのです。

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