東京電力の勝俣恒久会長が3月30日に記者会見を行い、福島第一原子力発電所の1~4号機について「廃止せざるを得ない」と述べた。また、枝野幸男官房長官は同日、5~6号機についても「社会的な見方ははっきりしている。改めて私から申し上げることはない」と語った。1~6号機すべての廃炉は避けられないとの見方を示したわけだ。

 私は東日本大震災の2日後、13日午後8時時点での私自身の見解をスカパーBBT757チャンネルで述べた(YouTube版を参照)。そのときすでに「すべて廃炉になるだろう」と指摘した。福島第一原発の事態が深刻化する中、事故発生から2週間以上たってから、ようやく政府および東電は廃炉を明言したことになる。

1~3号機すべてで炉心溶融している

 福島第一原発は今、どういう状況にあるのか。その詳細についてはBBTチャンネル27日放映のYouTube版をご覧いただきたい。ここでは大筋を解説する。

 6基ある原子炉のうち、5~6号機は「冷温停止」に成功したということなので、私たちが心配しなければならないのは1~3号機の炉心と4号機の使用済み燃料プールになる。

 さまざまな情報を総合してみると、1~3号機はすべて炉心溶融(メルトダウン)している可能性が高いと考えられる。そうでなければ、高濃度な放射能、しかも炉心にあったと思われる放射性物質がタービン建屋の地下やトレンチ(坑道)に多量に出てくることは考えられない。また、海水の汚染も通常の3000倍、4000倍を超えるきついものになっている。これらが使用済み燃料プールから出た放射能によるものとはとても考えにくい。

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