最近の若い人を見ていると、非常に打たれ弱い。順調にやってきたエリート社員が、何かの失敗をきっかけに自信を失い、逃げるようにして会社を去る。就職活動でうまくいかない学生が、「どうせ俺は負け組だから」と開き直って、一切の努力を放棄する。「負け」をあたかも死の宣告のように大げさにとらえて、人生を投げ出す人が多い気がする。
人生はたとえるなら大相撲と同じだ
負けを重く受け止める人は、人生を甲子園のようなトーナメント戦だと考えているのではないだろうか。県予選で、いや地区予選で、甲子園では一度負けたら上に進むことができない。それと同じように、一回でも失敗したら、人生という舞台で勝ち上がれないと思い込んでいる。
新卒中心の採用システムになっている日本では、負けが許されないという強迫観念が強くなりがちだ。一流企業に入るためには、まずいい大学に入る必要があり、そのためには名門高校や中学、さらには幼稚園からお受験に勝ちつづけなくてはいけない。このような環境で育てば、「トーナメント思考」を植えつけられるのもしかたがないのかもしれない。さらに、そうして「トーナメント思考」に染まった人たちが企業の採用担当者となり、新卒採用システムを補強していく。
しかし、人生はトーナメント戦ではなく、僕はむしろ「リーグ戦」だと思っている。たとえるなら大相撲だ。相撲は最初に5連敗しても、あとから10連勝して取り返すことができる。8勝7敗でもよいのだ。人生も似たところがあって、どんなにひどい失敗をしたところで、明日が来なくなるわけではない。それなのに、若い人たちは、「トーナメント思考」に囚われてしまっている。
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