ついに最終回です。満足すべきキャリアを送り、将来に希望を持ちながら、楽しく働くために必要な「筋トレ」を紹介してきましたが、いかがでしたでしょうか。
キャリア「筋トレ」には難易度の違いがある
実はご紹介してきた筋トレに難易度の違いがあることをお伝えしておきます。
下の図で示したように、「環境」から「対人」、「自己」、「コア」(核)へと自分自身に近くなるほど難しくなります。それは、自分から離れるほど客観的に見られるので、どうトレーニングしていいか分かりやすいからです。逆に自分の中心に近づくほど、客観的に把握しにくく鍛え方がピンとこないからです。
フィジカル・トレーニングで言えば、筋トレでアウターマッスルである大きな筋肉ほど鍛えやすく、そして自分の筋や関節の深層部につながるインナーマッスルほど、その存在を感じにくく、また鍛え方も難しいのと似ているように思います。
そして、その難易度は自分の中心に近づくほど人によって極端に差があるとも言えます。「直感」や「自分自身であること」は、日頃からそれを使っている人にとっては容易なことです。例えば「直感」は、第10回で述べたとおり、性格的に、先天的に使っている人にとっては当たり前のことです。しかし、性格として、あるいは仕事上要求されて後天的に、常に理論的に、左脳でものを考え、仕事をしている人には、相当に意識して使うことが必要であり、かなり高いハードルになります。
一方、「自分自身であること」も、常にそのままでいることができる人にとっては、説明すら不用のことでしょう。しかし、そうでない人、あるいは仮面をかぶって仕事をしたり、日々過ごしたりすることが普通になってしまっている人にとっては、大きな気づきの機会を得ることによってしか、心の底から理解することができないからです。
それは、パソコンに向かっているときに肩の力が抜けている人とはた目から見ても目一杯力んでいる人との違いと似ていると思います。力んでいる人は相当な肩こりに悩まされていても、「力んでいるので、もっとリラックスして下さい」と言っても、本人はそれを自覚することはできません。また、そう指摘されて頭では理解しても、パソコンに向かうとまた同じように力んでしまいがちです。
ただ、どんなトレーニングにも言えることですが、やるのとやらないのとでは雲泥の差があり、やっているうちに分かってくるものです。また成長実感を得て、よりトレーニングを行うというモチベーションがわいてくるものです。
ですから、トレーニングが思うように進まない場合には、「ああ、これは自分には少し難しいことだから時間がかかるんだな」と思って下さい。





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