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林 志行の「現代リスクの基礎知識」ビジネス

林志行:北朝鮮砲撃事件に見るアノマリーへの対処(1/4ページ)

2010.12.13

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 北朝鮮による韓国・延坪島(ヨンピョンド)への砲撃により、韓国の兵士2名、民間人2名の死亡者が出た。事前通告に従わず、韓国軍が射撃訓練を行ったことへの対抗措置というのが北側の主張である。韓国政府は、昨年から続く同地域における事件事故の延長線上での、事態発生を重く見ている。

 11月28日からの米韓合同軍事演習に続き、12月3日からは日米の統合演習が開始された。中国は6カ国協議の首席代表会合の開催を呼び掛けているが、日米韓が応じる状況にはない。むしろ、中国の北朝鮮に対する指導力低下を懸念し、3カ国による外相会談では東アジアの安定と平和に向け、中国の北朝鮮への関与を求めた。

 事態は流動的で、まだまだ暴発も予想されるが、米韓などの対応に比べ、日本(民主党政権)の危機管理での対応に、国民からの不安、不満は大きい。「(砲撃があった)当日は、勤労感謝の日に当たり、閣僚などが召集されるまで、事務方のみで対応していた」ことを野党は国会等で指摘、問題視している。

 盆暮れ、夏休みやゴールデンウィーク、深夜など、季節や時間に関係なく、事件事故は発生するため、発生確率は変わらないにもかかわらず、マネジメントレベルが落ちるので、実際のリスクは高まる。筆者は、これを「アノマリー・リスク」と称し、注意を喚起している。

 今回の、菅政権の一連の対応は、まさに、こうした「アノマリー」を、休日だから仕方がなかったと片付けるかどうか、そのスタンスの問題になる。あるいは、「事務方がいるから、閣僚は適時連絡を受けていれば良い」「ICTが発達しているから、24時間駆け付けられる場所にいる必要はない」と見るかである。リスクが顕在化し、通り過ぎた後は、やれやれ何もなくて良かったねとなるが、それがたまたま発生しなかったのか、発生していたら、どこに穴があり、どこを塞がなければいけなかったのか、検証を行い、不十分な対応があれば、それを繰り返さない体質を植え付けることが求められる。

 いつものように、事件事故の発生当時の第一報、分析などは、ツイッタ-「linsbar」の参照を願いたい。

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