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梶原しげるの「プロのしゃべりのテクニック」ビジネス

梶原しげる:【126】聞き方訓練のススメ(1/3ページ)

2010.11.04

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 上司:ちょっと君、例の資料あるか?
 部下:はい、ありまーす!

 返事は良いが、そのままキーボードを叩いて自分の仕事を続けている。気の優しい上司であれば「じゃあ、悪いけど、それ今ここへ持ってきてくれないかなあ?」と穏便に促すかもしれない。

 しかし昔気質といおうか、気むずかしい上司ならそうはいかないだろう。「君! それもってこいって言ってるんだよ!! 少しは動け!!!」と、どやされても仕方がない。仕事をするには、言葉の上っ面だけでなく、言葉を発している人の意図を「聞きとり、読み取る力」が求められる。

「聞く力」は社会人のたしなみ

 「君、コピーはとれる?」。上司から部下への質問は「コピーをとれ!」という穏やかな表現だ。「とれマース」の返事だけではまずい。さっと立ち上がり、素早く上司の元に進み、「はい。どれを何部どのサイズでコピーしたらよろしいでしょうか?」と対応しなければいけない。これは、社会人として最低限必要とされる「聞く力」のひとつだ。

 こういう「心得」を教えてくれる「怖い上司」「お節介な先輩」が少なくなった。みんな自分の仕事に一杯一杯で、部下のことなんかかまっていられない。説教した部下がいつ自分の上司になるかもしれないし。

 カウンセラーの仕事はクライアント(相談に来る人)の言葉を聞いてその真意をくみ取り、そこから援助につながるきっかけ(リソース=資源)を見つけ出すことだ。

 ぱっと見は単なる雑談のように見えても、カウンセラーはクライアントの言葉の背後にある本音感情を読み取ることに集中している。精神分析であれ、来談者中心療法であれ、認知療法であれ、基本は「聞くこと」。

 例えば、私がカウンセリング心理学を専攻した大学院ではこんなロールプレイを行った。学生ひとりが年配のクライアント役を演じ、ある言葉を口にする。その他5~6人の学生全員がカウンセラー役となり、その言葉の真意を探り合う。

相手の真意を読み取れますか?

 クライアント役が「先生はお若そうですがおいくつですか?」と言ってきた。このとき、カウンセラー役が感じ取れるものとして何があるかを次々に述べていく。

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